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しおりを挟むこの夜は二人で並んで眠った。
腹への配慮もあるが、弱ったミサが痛々しくてあまり欲情しなかったのが大きい。
ミサはそのことも気にしていたようだが、「体のことが確定してからな」と言い含めて納得してもらった。
昔より、俺は普通になった気がする。
SNSの普及に伴い便利にプレイメイトを募っていた若かりし日々。
つい最近ではあるが、遠い過去のように思う。
ミサとSMプレイはするが、激しく痛めつけたり力任せに抑えたりはしなくなった。
派手にミサを傷めなくなったのは、やり返されるのが恐かったり体力に自信が無くなったりといくつか要因がある。
何より、俺がミサを失いたくない大切なパートナーとして感じられるようになったから…というのは綺麗事だろうか。
実際、俺がミサのことを「自分より弱い存在」だと認識したのも大きい。
守ってやらなきゃ、助けてやらなきゃ、そう思うようになった。
下を見て強くなるのは、いじめっ子の発想だろうか。
でもそれが本当に思いやりってやつで、だらしない人間なりに、まともになりかけていたりして。
でもなりきれないから人の親になるのに躊躇するんだよなぁ、俺はそんな言い訳をしながら夢に落ちていった。
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