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しおりを挟む「ミサ、俺はミサが悩むんなら原因は失くした方が良いと思ってる。勧める訳じゃねぇよ、俺が励ましたって命削るのはミサなんだし」
「うん、ごめん…」
「情緒不安定だな」
「これも、兆候なのかな…もう、どうしたら…」
「見ようか」
俺は振り返って、床に置いた検査薬を握る。
話しているうちに、浸透した尿は検査窓を通過して終了窓まで到達していた。
「……陰性?」
「そうみたいだな。検査薬ってかなり精度高いって聞くけど…」
「……よか、った…」
ミサは俺に倒れ掛かり、声を上げて泣いた。
えぐえぐと何かを喋っては泣いて、俺は聞き返すのも野暮かと黙って背中を撫でていた。
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