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しおりを挟む翌朝、俺は真秋の腕の中で目覚めた。
やはり俺は真秋とではネコの立場らしい。
「(嫌ではない…これ、どの男にもそうなのかな…)」
俺がこの家に住んでいる限り、他の男を試そうとは思わなかった。
それが全てだと、寝起きの頭でそう納得した。
「……ナツ、おはよ…先に起きてたの?」
「うん…俺、いつの間にか寝ちゃったんだな」
「うん、ペニちゃん触りっこしてたら急に寝ちゃったんだよ。お酒も入ってたしね…どう、何か見えたかな?」
真秋は俺の前髪を撫でる。
この指に散々弄られたんだっけ、それを思い起こすと下半身がカアッと熱を帯びてきた。
「あの…俺、アキとなら…ネコなんだと思う…お前を抱きたいとかは思わない。でもこうやって…お前の腕に抱かれてんの、すげえ気持ち良いんだ」
「そう…それは好きってことかな」
「…嫌いじゃない。でも、俺が好きでも…お前が俺を特別視出来なかったら意味無いし」
せっかくのルームメイトだ、恋愛を持ち込んで関係が壊れるのは本意じゃない。
あれ、これって男女の恋愛とそう変わらないんじゃないの、ハッと顔を上げたら真秋の視線とぶつかった。
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