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3月
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しおりを挟む「イきそになったら教えてよ、」
「わがんないッ、そこまで…、シたこと、ないッ…」
「へぇ…、ほな、ワシが初めてやな、ん、」
「うン…はじめ、てッ」
慣れていないの、だから下手でも不細工でも許して欲しい。
保険のために吐いた言葉は知佳の想いより遥かに強く男の心身を揺さぶった。
「もっぺん、ちゃんと、言うて、」
「ちはや、さんがッ、初め、てェ!」
「ひひっ…チカちゃん、締まったわ♡恥ずいねんな、」
「そう、言ってる…こんな…喋るのも、初めて…」
これは千早の悪い癖、プロのお姉様方は客の緊張をほぐすために割と賑やかにしてくれるため、トークしながらのセックスに慣れすぎてしまっていたのだ。
「……悪いね、でもおしゃべりしながら、シよ、緊張無くなるやろ…ん♡チカちゃんがポワポワしてんのが新鮮でええわ」
「ひぐッ…もぉ…ばか、黙れ…」
「馬鹿ちゃうって…アホ言うて、」
「ひァ♡あほぉ、千早さんのあほぉ、」
子供が覚えたての悪い言葉で人を攻撃するようにぎこちなく、知佳は希望に添うように千早を罵倒する。
「かわいい、チカちゃん!もう…ほら、キュウキュウやん…」
「いちいち…言わな、あ♡ふアっ…!そこっ、いあッ…は♡」
「ええ所に当たってる感じすんね、コレええんやろ?」
ねっとりとじっとりと、千早は蛇のように愛しの知佳を責めては嬲り、突き上げた時のその反応でただ事ではない山場が近づいていることを察した。
「あ、っだめ、かも、」
「カモってなんやの…チカちゃん、なァ、俺やめへんよ、余計、燃えるやんか」
「なん、でっ…あッ♡」
吐息と喘ぎ声と嫌がる言葉、知佳がその顔を歪める度に苦渋を舐めた片思いの日々を思い出す。
「待ったよ、俺はァ…アピールしても、気付かへん、響かへん、」
「ごめッ、な、さッ♡あっ♡」
「謝んなて、俺が、虐めてる、みたい、やんか、チカちゃん、」
涙の中に浮かぶ瞳が衝撃に揺れて、愛しい女を征服した達成感で千早は少々高姿勢で腰を打ち付けた。
「ヒっ♡あ、あ♡やら、も、もー、みっともナいっ…」
「やめへん、て、な、俺がイクまで、な、やめへん、」
「やらッ…こえっ♡あ、や、変ッ…な、ア、あ、」
そうすれば径がきゅうっと狭くなり、ふるふると唇が震えて下の前歯に舌を乗せ口が回らなくなる。
「ん、迫って、来てる?」
「わがんな、イ…やら、やッ…こわ、い、あ、あ♡おねが、い、らめ、へんッ…ナ、あ♡は♡」
感じたことの無いゾクゾクと侵攻してくる快感、逃げようにも顔を背けることすら許してくれない優しく強固な檻。
終わって欲しい、まだ続けて欲しい、知佳は自分の欲望に向き合い顔を赤くした。
「かわいいよ、イかせる、前に、俺の、方が、イって、まうわ、ごめんやで、チカちゃん♡」
「いいかラっ…あ♡イっで、も無理ッ…ハぁ♡見らいれッ♡」
「嫌そに、言わんとって…あ、イきそ、チカちゃん、」
いよいよ限界、千早は最後のスパートの前にしっかりと繋がった知佳を見下ろし、
「気持ち良かったよ、おおきにね」
と口角を上げればそのいやらしさが彼女のスイッチをパチンと押す。
「ひゥ、」
「うん?」
結んだ指を指で押し込めて、ピンと伸びた脚先は天井を向き。
ジタバタと暴れた後にくるりと丸まって痙攣した。
「ゔあ♡っっっあ、あ、あ!~~~~ッきぁ♡やッ♡あ♡♡♡」
「うおッ…♡」
手負いの動物の如く凶暴に、大切な物を無くした様に切なげに、食い縛った歯列から当然尖った八重歯がピョコと飛び出ていて。
千早は「ひひっ」と微笑んで彼女の果てを迎え入れる。
「うお、あーー………イぐ、あー………、あー………、…うわ、あ、チカちゃん…おー…すご…盛大に…イったね…は♡」
「やッ……あ……んン♡はァ♡は……やだ…」
初めての体験に頭がついていかない、心は恥ずかしいばかりでばくばくと胸を内側から打ち、体は満足げな千早を離そうとしない。
「抜こ…手ぇ離すよ、ん、はは…ようけ出た♡」
「見たくない…」
千早は引き抜いたスキンの口を結んでティッシュで丸め、ゴミ箱の位置を忘れたので枕元に置く。
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