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4月
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しおりを挟む「ぎゃあっ!」
「そない驚くなて……なに、見してよ。口紅引いたんやろ?」
「い、いつからっ…?お風呂は、ちょっ……千早さんっ!」
扉の隙間から覗いていた千早は意気揚々と部屋へ入ってくるもののその姿はバスタオル一丁、濡れた頭からはポタポタと水滴が落ちている。
「歌ってるあたりから見てた。ひひっ…早風呂よ、チカちゃん待たせるのも……ええやん、その化粧…」
千早が座ればギシとベッドが軋んで、
「チカちゃんは色白ってほど白くないやん、程よく焼けて…うん、合うてるよ、キラキラして…キレイや」
そう言いキスするでもなくじぃと見つめられて、知佳は動けず固まってしまった。
「なんで裸で出てくるの…」
「着替え置かせてくれる?したら持ってくるよ、チカちゃんこそ、なんで服着てんねんな」
「待つんだから着るじゃん…やだ、濡れる」
男の髪から水気とシャンプーの香りが知佳の服へ吸われて移る、彼女の不満げな顔を見た千早は「へいへい」と腰のバスタオルを解いてそれで頭を拭き始める。
「拭くよ、うん」
「も、やだっ…」
茂みの中の肌色が視界に入れば知佳はふいと顔を逸らし、
「今さらやんか、なに?ワシのちんちん見たことあれへんかったっけ?」
と千早が前に立つものだから両手で目を覆った。
「は、恥ずかしいとか…思わない?」
「チカちゃんも脱げば…あ、そういうことかぁー…脱がして欲しかってんな?しやからわざわざ着たんやな、ふん」
「いや、パジャマもおかしいかなって、あの、」
諍いの火種その1の鎖骨の見えるカットソー、温かい指がするすると裾から腹を伝い胸まで上がってくる。
「裸でのスタートしかしてへんもんな、うん、脱がすとこからも経験しとかなね、」
そして意外と初めて目の当たりにした着衣の乳房は千早の想像よりは小ぶりで…しかしその存在感とむあと湧き立つフェロモンに見事に当てられてしまった。
「ん…可愛いブラやんか♡サイズ合うてるやつ?ん、ちょい顔埋めてみてええか?」
「へんたい…」
「チカちゃんは着痩せやのうて…着ただけ順当に増えて見えんねんな。んー……ええな…肉感的…下は?パンツもお揃いやろ、見して、ん♡」
顔は胸元からヘソへ、手は袖口を掴んで知佳の腕を抜かせる。
ゴムウエストが楽なワイドパンツの腰ゴムをぴっと引っ張ると、ブラジャーと揃いのピンクのショーツのリボンがチラと覗いた。
するすると脚を抜けば下着姿とかたや丸裸、並んで座ると隠しもしないソレが知佳の横尻に当たる。
「くすぐったいな…」
「チューしよ、ん、」
「ん♡ん~~!」
「うん、かわいい、チカちゃん見て、もうギンギンよ」
「こんなので…?」
「当たり前やん、ロマンチックとか知らへんから、脱ご、ひひっ♡」
爪先をちょんと揃えて千早の前の床に立ち、骨張った男の手にするすると脱衣を任せ…これで千早も知佳も一糸纏わぬ姿となった。
「確かに、バスローブからのスタートしか…ありませんでしたね」
「な、もったいない…乳吸うよ、膝に乗ってよ」
千早は口から知佳の胸を迎えに行き、ベッドに掛ける自身の太腿の上に彼女を跨がせる。
「対面座位も…したいなぁ、ん♡石鹸の匂いやな…チカちゃん、おっぱい美味しいで」
「馬鹿じゃないの……ギッ…な、」
ぬくぬくとした肉の先端を前歯で甘噛みする、知佳はその耐えられるギリギリの痛みに驚き悶絶した。
「…阿呆。学習せんなぁ…まぁこれもルーティーンってやつか?ひひっ…血ぃ出るほど噛みはせんから…安心してよ、」
「や、……ぁ、ッ……千早さんッ……こういうの…上手…」
「ん、そう?俺、上手?」
「うん…あんまり胸とか分かんない…けど、なんか……すごい…か、感度が上がってるっていうか…ムズムズして気持ち良くて…はい…」
「ひひっ…そらぁ…励みになるね、ム♡」
がじがじ、ぎゅう、噛んで潰して捻って、そこの感覚が鈍くなるほどに胸をまず虐める。
そして知佳の茂みにぽんと乗せておいたソレはその間にむくむくと増大しており、「準備できてんで」と言わんばかりにぴくぴくと微動を繰り返していた。
「おーし…美味かった…ん、ほなチカちゃん、横になって。仰向けでもうつ伏せでもええよ」
「はい…」
部屋も明るいし何となく恥ずかしいし、知佳は千早の上から降りて自身の枕へ頬を付ける。
前戯はあまりしないタイプと自分でも言っていた千早のことだから今日も即始まるだろうか…リップカラーが枕に付いては困ると唇を噛み込んだその時。
「……ひッ⁉︎あ、あ!」
ゴツゴツの指が知佳のナカへ、分け入って侵ってきた。
「ローションとか持ってへんから…ツバで悪いけど……ん、結構ナカは濡れてんね」
「うあ、アっ……ら、めッ…あ♡は、」
「やぁらけぇ…あー…チカちゃん、気持ちええか?ん?」
「は…やッ……ふッ…あ、あ、」
何故だろう男性器で突かれるよりも危機感を覚えるこのぞわぞわとした悪寒。
要するところそれが快感なのだろうが…薄い肉を纏った硬い骨はナカを抉り、太ももを切り拓き、知佳の涙腺を刺激する。
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