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3月

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「んア…ベロ出せや、チカちゃん、なァ♡」

「あ…ム…っハ…」

「エロい、ちゅーしてると感度が上がる感じするなぁ、せぇへん?」

「す、ルっ………あッ♡気持ち、いい、」

 ソコとソコ、唇と唇、接合する箇所が多ければ多いほどに快感が増す…両者は共通の見解に言葉も無く手を恋人繋ぎにして結び付く。

「ええなぁ、ん、あ、これ、すごいな、」

「は、ァい、あ、ひンん♡」

 膝を千早の腹に付ければ知佳の尻はベッドから浮き、その膝を組んだ手で押さえつけて体を支えればより強く深い所をぐりぐりと擦っていった。

「やっぱ正常位やんなぁ、好っきゃなぁ、な?チカちゃん、」

「は、い、あ…そごッ…ア♡らめッ…」

「ここな、うん…スポットな、分かり易い奴やでほんまに…カリ首でこすんのがええねんなぁ、な?」

「ひギぃ♡わがんなッ…い、これッ…あ、あ♡」


 段々とした所を段々としたモノが通過して跳ね上がる、摩擦が生まれる。

 がっしりと捕まった知佳の身体はびくびくと震えこそするがそこから動けはしない。


 10分、20分、脚を下ろしたりまた上げたり伸ばして肩に担いでみたり、知佳が昇天しそうになれば寸止めをして焦らし。

 千早は完全に自分のペースで試合を運んだ。


 そして挿入から30分を経過した頃、予告無くイってしまった知佳を追うようにして千早も達する。

「あー…あー…出てる、分かるか?」

「わがんなッ…抜いて、動かさないでッ…あァ♡」

「動かさずにどうやって抜けっちゅうのよ…ん?」

「おぐにッ、挿さないデぇ、イっぢゃ、ゔ、あ♡♡♡」

「あー……天才やなぁ…淫乱チカちゃん♡」

「ひど…」


 くったりと顎を上げてなんとか呼吸をする彼女からやっと離れた千早は水分を摂取するとその隣へコロンと横たわり、自分のせいで乱れた女の有り様をまじまじと観察した。

「ひひっ…これを見れんのは俺だけやんなぁ、」

「だけ…です、よ…」

「寝たらアカンよ、歩いて帰らなあかんねんから…」

「は、いぃ…」

 肩で息する知佳の腰を撫でてはぺちと叩き、

「それとも泊まる?」

と千早はダメ元で提案する。

「いえ……明日、仕事でしょう?私は休みですけど…帰らなきゃ…」

「せやね……ここ、0時過ぎたら宿泊料金になんねんて…それまでに出ればええねんな、それまでに出せば、」

「出す、え、まだ?」

「いけるよ、もう10分くらい休もかな、そしたらまたギンギンになるって…ひひっ♡触る?」

「触らない…あの、運転に支障ありませんか?もし時間的に大丈夫ならうちに泊まって行かれても…」

「んー…ありがたいねんけど、添い寝したら襲ってまうかも分からんからね…安全運転で帰るよ」

 知佳の匂いの溢れる部屋で本人を前にして寝られる自信が無い。

 「しない」と切り替えている時ならまだしも、既にしてしまった今夜はきっと抑えが効かない。

「あれ、分別付くんじゃ…?」

「ここまでしてまうと流れで行ってまうよ。チカちゃんごっつうエロい匂いすんねんもん…食べたなるよ」

「食べる、」

「うん…肌に歯ぁ立てたなる…いや、痛いことはせぇへんよ、せぇへんけど…甘噛みくらいしてまうかも分からんよ」

「うえ…」

 ペットなどは嬉しくてつい飼い主の手を噛んでしまうと聞いたことがあるがそれと同じような理由だろうか。

 愛しくて噛んでしまうなら知佳もやぶさかではないが、傷を残すような痛みは御免であった。


「あー…せや、ポリシーとかやないねんけど、俺はおフェラはさせへんから…そういう心配はせんとってええからね」

 なんとなくプレイの話題になったのをきっかけに、千早は良い機会だとセックスにおける指針を示す。

「ハァ、」

「あ、分かる?フェラチオ。ちんちんを舐めるやつ」

「分かります、言わなくてもいいです…」

「しやからクンニもせぇへんねんけど…イかしてあげる自信無いからね…もしして欲しいいうんやったら期待せずに付き合うて欲しいね」

「はぁ…」

「分かる?用語、」

わざとか親切か、千早は割りかし純な目で戸惑う知佳を見つめた。
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