自己評価低めの彼女は俺の自信を爆上げしてくれる。

茜琉ぴーたん

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3月

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 時間にすれば数分なのだが彼女には倍にも3倍にも感じられるいたぶりの末、千早の興奮がやっと一線を越えようとしていた。

「うん、うん…あー、いいねー…ん、ん、…イくよ、いい?チカちゃん?」

「イっデ、え、ぐァ♡ふッ…ひぅ♡♡」

「おー…イくよ、チカちゃん♡ん♡~~~♡♡あっハぁ…♡♡」


 知佳は口をきゅっとつぐんで頭を亀のように持ち上げその鼓動を実感し、対して千早はあんぐりと大きく開口してだらしなく舌舐めずりで唾液を拭う。


「ふ…千早さ…、なに…今の…」

「こっちこそ聞きたいよ…イきにくいどころか爆イキやん、体質よ。ええ女やで」

「うれしく、ない…」

今のところ打率10割、知佳は神に誓って演技などはしていないが、こうも軽率にイってしまうと嘘臭く思われはしないかと新たな不安も生まれた。


 体を離して後処理をして、二人は広いベッドに並んで横たわり唇を数回ついばみ抱き締め合う。

「相性かもな、今までこんなイったことある?」

「ない…」

「初体験やんな、ごちそうさん♡」

 サディスティックな四白眼の目を細めて笑えば知佳はドキとまた萌えスイッチを押され、汗ばんだ額にも無精な眉毛にさえ男を感じて目線が泳いでしまった。

「…千早さんが…上手なのかな」

「んー?あんま言いたないけど、素人の人ではこんなさせたことあれへんよ。本職の人はそれこそ自分でコントロールしてたみたいやし…まぁ初、俺も初よ。人生半ばで新しい発見もあるもんやね、相性よ、運命かもな、」

「よくわかんないけど……嬉しい…」

 訓練でどうにかなるものなのか、それとも才能なのか。

 これがただの相性で、千早と自分だから達せられたのだと是非に思いたいが彼女には自信が無い。

「うん、チカちゃん、好きやで、ずっと一緒におりたい」

「うん……とりあえず…疲れたから…寝ましょ…」

「何言うてんの、朝まで抱くよ。ゴムいっぱいあんねんもん」

千早はここぞで張り切る男、射精までせずとも挿入だけでも、最悪くっ付けて寝るだけでもとくったり項垂れる知佳へすり寄った。

「馬鹿……ムリだって、や、ム…んン♡んー♡♡♡」

「阿呆言うてって…ん、おっぱい♡チカちゃん♡一緒に風呂も入ろ♡」

「あほぉー…あ、あー♡♡♡」


 初めてにしては激しく、いかがわしく、それでいて終始労わり合い…想いはまだ千早の方が性欲が乗った分だけオーバー気味である。

「好きや、チカちゃん、好き、かわいい♡」





 千早と知佳の蜜月の炎は数回のブレークを挟みながら消えることが無かった。

 しかして千早もそこまで若くないのでほどほどに、この一夜は計4回の交わりをもって朝を迎える。



 そして知佳の自宅に帰ってから二人は泥のようにベッドへ倒れ込んだ。

「千早さん、なんか…休みなのに…もったいなくない?」

「うん?…うーん…気張りすぎた…眠い…」

「ん…昼まで…寝ましょう…」


 セックスの合間も今も手を繋いで横たわる睦じさ、つい最近までは他人だった二人には想像できない親密ぶり。

 この生活ができれば長く続きますように…千早はただの願望として、知佳は高望みと保険を張って、互いの鼓動を感じながら昼過ぎまで眠りこけるのだった。
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