自己評価低めの彼女は俺の自信を爆上げしてくれる。

茜琉ぴーたん

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3月

7*

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「チカちゃん、普段はあっさりしてんのに、結構乱れはんねんな」

「やめて…」

「ギャップやん、えらい燃えたよ」

「やめてってば…もう…」

褒められたってそう簡単に自信は持てない。

 知佳はふいと反対側へ体を倒して、紅潮した顔を男に見られまいとする。

 しかし千早はその後ろ姿のボディーラインもまた美しいとまじまじ見つめ、不審に思った知佳が振り返る前にその背中へピタリとくっ付いてバックハグした。

「ひひっ…抱き心地ええわ…ふにふにや」

「肉肉しいでしょ…」

「どこがやの、男で言うところの中肉中背ちゃう?ガリではないけど…骨張ってのうて…ん♡チューしたくなんねんなァ」

 回した手で小うるさい顎を固定、髪を持ち上げて首筋にキスをすれば肩や足先までピクピクと動いて反応を返す。

「なんでッ…そこまで…私を、褒めるかなぁ…」

「彼女やから。ん♡ああ言えばこう言うで卑屈なんも慣れたしな、ひひっ…自己肯定感っていうの?上げてこうや」

「むり…っふ…も、やめて…あ!」

 横向きからこれ幸いと知佳をうつ伏せに転がした千早は深爪の指を茂みへと添わせた。

「好きよ、チカちゃん」

「ひッ…あ、ぎッ♡ぢはッ…や、ざ…」

「応えて、好きやで、チカちゃん♡」

 イったばかりのソコは敏感にしかし積極的に千早の指を絡め取り、中へ中へと誘い込んで肉に埋める。

「あ…すきッ…っ…やッ抜いてっ…」

「ビシャビシャやん、チカちゃんのえっちー」

「やッ…⁉︎あ!ッふ♡あ、」

「ええトコだらけやな、ココと…コレもさっき当たってた所やろな、ひひっ♡また責めたろな、」

 奥の柔らかい所と別に指を曲げてちょうど当たるスポット、視覚から聴覚から感触から得る情報を総合してもそれらが知佳を狂わせていることは良く分かった。



「あッ♡ッ……ぅわァ…ひン…やッ、だ、め、」

鎮まりかけていた快楽の波が再び昂まって、終わりの無い愛撫はさながら拷問のように彼女を鳴かせる。

「や、変なッ…あ♡気持ぢ…いッ♡」

「うん、うん…は…潮吹きは今度にとっとこか、濡れたら寝られへんからな、チカちゃん♡」

「は…シオ…?」

 うつ伏せの知佳が脳内で自身の姿と足を鯨のそれとヒレに重ねていた頃、体と手を離した千早は鼻歌混じりに2枚目のスキンを纏っていた。


「チーカちゃん♡脚ちょっと開くで、」

「なに、え、あ♡ッ……ぁあ♡ひゃぁ…ア…♡」

ぴったりと張り付いた寝ながらの後背位、先程より閉じられた脚の分だけ窮屈なソコに、千早は滑り込んでねっとりと腰を打つ。

「正直でええな♡…あ、これ初めて?」

「初めてッ…あ♡顔とか…どうすれば…分かんない、やだ、千早ざッ!」

腰を持ち上げて尻が浮かされ、女豹と呼ぶには平坦なうつ伏せの格好に知佳は抵抗を見せた。

 後ろを振り返れば自身の脚を跨いだ千早の足が、美しいラインを描いてシーツにくさびの如く固定されている。

「ふア♡こうスんのよ…あー…気持ちええ…お尻が腹に当たってな、気持ちええのよ、ん♡」

「ひッ…ア♡あ♡」

「奥まで…な、ええよな?チカちゃん、」

千早は知佳好みにぐりぐりと押し付けて奥を刺激し、消え入りそうな悲鳴混じりの吐息に耳を澄ませた。

「わがんなッ…ゔんン♡はァ…ッふグっ♡も、やだ、変な声ッ…出るッ…」

「ええよ、何も取り繕わんと…こっちから、悔しいけど顔見えんしな、」

 それならまだマシか、しかし無防備な背中も首も全てを隠せず晒してしまって、どこを見られているかも分からない不安が付き纏っている。

 さっきからごりごりと抉られているイイ所が堪らなく興奮のスイッチになっていて、突かれる度に不様な声が出るのも気になって仕方ない。

「らめ、らッめ、ぇ、あ、あ、…はやグ、イっでぇ…」

「うん?…俺遅漏ちろうやから、時間かかるよ?1発出してるし…」

「なに…?ちろう?」

「イくのが遅いってこと、早漏の反対よ、ロングプレイは任して、な、」

 それは聞いたことがあるかも、しかし時間がかかってもまた自分が昇天できるとも限らない。

 自身の不完全燃焼は結構だが、それで千早に自信を失わせては申し訳ないと知佳は思った。

「でも、私がッ…イけないから…ハ…満足ッ、させてアげらんないかモっ…あ♡」

「どの口が言うてんの?イけんでもええよ、ずうとチカちゃん鳴かせられんねんで…愉しいわ…大満足よ、ひひっ♡」

「ゔはッ…あ!やッ……ぅア…は…ん♡ずっと…?」
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