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エピローグ・失策のサキュバス
83(最終話)*
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「…懐かしいですね、僕にもそんな純な時期がありましたね」
うつ伏せの唯を覆うように横たわり、葉山はすんすんと彼女の髪の香りを嗅ぐ。
「うーん…今思い返してもうちは無謀なことをしとったなぁ…危ないわ」
「辞めたからいいじゃないですか、ねぇ知ってます?とある本で読んだんですけどね、女性の体って、19歳くらいがいいピークらしいんですよ。張りとか、弾力とか。それを思うと、あの当時20歳のユイさんを味わえたのは僕にとって大収穫なんですよ。欲を言えば処女も頂きたかったですが。そして精神が成熟してくるこれからの人生、僕はユイさんといられて本当に嬉しいです」
「んな大袈裟な………うちかて、お前の童貞貰ってからお前の成長を見れてるわけやな?ふん…育成成功やな、」
「さながら、光源氏ですね」
「……葵の上か?どの口が言うてんねん、」
唯は後方に振り返り意地悪そうに片眉を吊り上げ、自分好みに育った姫…もとい葉山を挑発する。
「この口♡…んっ♡」
「ふっ、や♡龍ちゃん、」
ベッドの上でコロコロと組んず解れつの二人の様子はまさに「睦まじい」という言葉がしっくりくる仲の良さであった。
葉山から受けるこの温もりと悦び、信頼と情欲と慈しみ。
自分を大切に思ってくれる彼の優しさ、独占欲と嗜虐心。
決して人に誇れるような形のものではなかったが、唯は性を介して得たこれらの集合体が「愛」に該当しないのならば、もはやそんな言葉は一生涯使わなくても良いとさえ思っている。
「龍ちゃん、愛してんで」
「……はい、僕も愛してます♡ふふっ、明日雨かなぁ」
「ガーデン撮影もあんのに困んなぁ、ふふ」
明日は昼から着付けて前撮りだ。
いい加減夜も深いというのに、愛の交歓に余念のない葉山夫妻であった。
おしまい
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