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8月・復活のサキュバス

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「久々の騎乗位もいいですけど、まだ正常位を極めてる途中なんですよねー。あと、先週虐められたの、結構ショックでした。縛るのは簡単ですけど、そんなので上位に立ってもつまらないし、ふふ、ユイさん、選択肢をあげます。激しいのと、優しいの、どっちがいいですか?」

濡れた前髪を片手で掻き上げ、妖しげに、にっこりと笑う青年は艶かしい。

「あ、…や、さしい、の…」

「はい、お部屋にぴったりですね、お姫様みたいに、丁重に扱いましょう」

 葉山は繋いだ手にキスをしてから、投げておいたスキンを箱から取り出してバスローブの紐を解いた。

 丁重に、と言う割には前戯も無く挿れてしまうようだ。

 唯は内心不安を覚えるが、「濡らしてほしい」なんてとても恥ずかしくて言えない。

「……着けるとこ、見ます?」

 ぽうっと動きを目で追っていた唯は提案されるも、

「いや、あ、見ーひんよ」

と顎をそらし壁紙の花を数えた。

「でしょうね、」

その間に葉山は手際よくスキンをはめ、下敷きになっているレースのショーツを剥がし彼女の眼前まで顔を乗り出る。

 悲しいかな、身長差ほど座高の差は無いらしい…葉山が少し背中を曲げてやれば、唇をんだまま一緒になれた。

「キスハメ♡はは、ユイさん、すき♡…すき♡」

「ふっ、あ、はぁ♡あ、やっ!んぅっ…ふぅっ♡」

 男はちゅっちゅと口付けをしながら、言葉は無邪気で、反面シモは凶暴にごりごりと唯の下側を擦ってくる。

「さっきAVの話してましたけど」

「う、ンっ?」

「僕は、高飛車な、女上司、を、凌辱する、系が好き、ですよっ」

「あっ♡そう、」

「生意気なクラスのギャルを、冴えない男子生徒が襲っちゃう系も好きです」

「歪んで、ん、な♡」

「キレイな顔の方が、泣きそうな顔するのがそそるんです」

「なん、や、お、いっ♡」

「ユイさんには、全部してみたい♡汚したい、ナかせたい、睨まれたいっ!」

「はっ、あ♡へんた、イっ!」

「組み敷かれてる、くせに、強気で、上から、目線で、んっ♡ねぇ、何したら、ナいてくれます?」

「お前っ、今日はっ、優しく、言うた、やない、かァ、」

「生意気なお姫さんにはお仕置きですよ…いっぱいニャンニャン鳴いてください」

「あ、そっちの鳴、」

 葉山は繋がったまま、唯の脚を片方ずつ腹の前へ持ち上げた。

「わっ…?」

 正常位からの屈曲位、下腹部の密着度が増すのと同時に、押さえつけられた唯の拘束感も数段増している。

 言わずもがな、ナカも葉山もろともグニュリと潰れ、摩擦と刺激に感覚が蕩けそうだった。

「ぐっ、うっ、あ、」

「いい、眺め♡どうですか、虐げられてる感じ、」

「ふっ、腹立つ、なぁ、んっ♡あ♡」

「でもイイでしょ、屈辱でしょう?鳴いて♡泣いて♡」

ゆっくり、速く、浅く、深く、と自分の爆発をコントロールしながら葉山は腰を振り続ける。

「ごのっ、へんだ、イいっ!アっ♡はっ♡」

「変態はお互い様でしょう、すご♡はは、あー、やば、はァ♡」
 
ここで唯の右足を下ろしてやると、更にナカが狭くなった。

「!?にゃっにっ、は、あ♡」

「にゃ?ね、ユイさん、鳴いたっ♡もう♡にゃあって」

「噛んだ、だけやっ、んっ♡はァ、」

「鳴い、てっ♡ねェっ、」

 にゃんにゃん声に当てられ、葉山はいつもより早めに決壊寸前までキて、

「ねぇ、ね、ユイさんっ、おねがいっ♡」

最高にたぎる、最愛の女性のナカに解放する、最後のひと押しが欲しい。

 快感にかられ、衝動と振動に任せ、唯はならばと

「ぅあ♡は、あ、……ぅ、にゃ、あ♡にゃあっ!」

とパートナーの期待に応える。

「んっ、んっ、あ、カワイイ♡ユイさん、ユイさん、あ、あ、もう、あっ、あ、あーー…あーー、あ♡」


 どくどくと注がれる熱情ねつじょう、余韻でぴくぴくと締まるみち、まだまだ繋がっていたいのか、果てても尚、葉山は唯から離れない。

「は…龍、ちゃん…」

「あ、すみません」

挿し入れたまま左足も下ろしてやると、正常位に戻り少し彼女は呼吸が楽になった。

「ちがう、龍ちゃん…抜いてよ」

「あ、もう少し…抜かずに何回できるか試したい…」

「AVの観過ぎや、ん…龍ちゃん、あかん、ゴムは使い捨て、エチケットや」

 しかし唯のもっともな言い分を無視し、

「もう1回、鳴いてもらえます?」

と青年は組み伏せたまま胸を弄る。

「はぁ?嫌じゃ、どけ」

「あー、ゴム抜けそう」

「ちょお、龍ちゃんっ、……ん、も…にゃ、あ、」

「かわいい…もう1回、」

「にゃあっ!」

「うわー…あ、復活してきた」

「抜けっ、阿呆!」

「はーい…」


 満足した葉山はやっと自身を引き抜き、スキンの口を縛ってやはり唯の腹に落とした。

「しやから置くなて、おい」

「はは、抜かずに、いつかさせてくれます?」

「……ないよ」

「…そうですかぁー、」

 がっくりきている葉山を尻目に唯は起き上がり、髪を整えながら風呂場へ向かう。

 そして聞こえないくらいの声で

「……そりゃ、子作りするときやろなぁ」

と呟いた。

「何か言いました?」

「いーや、なんも。シャワーしてくるわ」

「はーい………?」


 その後もう1回、そして翌朝寝起きにもう1回、宿泊代の元を取るように、たっぷりと絡み合う二人だった。
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