お嬢の番犬 ブルー

茜琉ぴーたん

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「………ふん、大まかな所は警察の言い分と合っとるな…」

「正当防衛ちゃいますの…?俺お縄でっか?」

「まぁ聞きや、おい、話したって」

「———、」


 その警官の話を聞けば、そもそも警察は不審な自転車男の件で通報されて商店街へ向かってきていたそうだ。

 数日前から挙動が怪しく、商店街に入る前の路地で住民に暴行、そこで通報されていたらしい。

 しかしいざ商店街に警察が到着してみると男は地面にへたって泥酔状態、そして遠くに走り去る黒服たち。

 目撃者の話を聞き、それは明らかにみやび一味だろうと察して訪問してきたらしい。

 彼女とお付きの二人はなかなかにこの辺りでは有名なのである。


 ちなみに自転車男は酒に酔っていて無意識に煙草を投げたらしく、そちらは酒酔い運転と薬物使用の然るべき取り調べを受けているらしい。

 引き倒した垣内については危険運転を止めようとした行為としてギリギリ不問、雅のスカートを傷付けた件に関して被害届を出すのか否か、その辺りを聴きに来たようだ。


 和久わくはその話を聞いてぴくりと動いて、すぐに

「いや、スカートは…うちのがもう繕ってもうてるやろし、証拠品になれへんでしょう。明後日の奥様の法事でお嬢は着なあかんし…そこも不問にしてもええんちゃいます?」

と進言した。
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