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2010…母親学級バトル
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しおりを挟むその後、美晴の実家に眠る高校の卒業アルバムをお義兄さんに見てもらったところ、おそらく湯本さんだろうという女学生の存在が確認できた。
「…3年で同じクラスだったみたいだな、憶えてねぇってマジかよ」
「んー…苗字も違うし、お化粧とかしてたら分かんないな…」
「虐められたりした?」
「した、のかな…私、鈍いから気付いてなかったかも…」
美晴の記憶には何となく嫌味を言われたり学力で張り合われたりという朧げなものしか残っておらず、そのぼんやり具合が向こうからしたら悔しかったのかなと…そう推理する。
「痛いことされたりとか」
「…模試結果、グシャグシャにされたり…志望大学をしつこく聞かれたくらいかな。結局私、大学は行かなかったけど」
「結構なことされてんじゃん…ホワホワした美晴に学力で負けてて敵対心が爆発しちゃったのかねぇ?そんで子供も2人目ときて先を越されたと焦った、とか?」
「どうなんだろ…湯本さんが旦那さんと幸せならそれで良いじゃんね」
「そだな」
その後妊婦健診に何度か付き添う機会はあったが、産院側が配慮してくれたのか湯本さんとバッティングすることはついに無かった。
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