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Capitolo12…Preparazione
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しおりを挟む彼女が目を覚ましたのは1時間後、寝室のベッドの上だった。
「……起きた?」
「…レオくん…ごめんなさい、なんか…私吐いたわよね」
「うん、そこまでの量じゃなかったけど…勝手にお風呂借りました、すみません」
「良いのよ、ごめんなさい…」
勝手に寝室にも入ったしコットンで化粧も落とさせてもらった。
すっぴんのシラトリさんは眉毛が薄くて、でもまつ毛は昔と変わらず豊かに生え揃っている。
彼女はしょぼんと瞬きを繰り返してゴソゴソ布団の中で衣類を確認する。
下着にスカートのあられもない姿は可哀想かと思いブラウスを着せたのだがご不満なようだった。
「どうかした?」
「…レオくん、…着せたの?」
「うん、寒そうだし…」
「…私じゃ襲う気にもならないかぁ」
こうして待っている間に僕も肌着は着た。
だって裸でいつ起きるか分からない眠り姫を待つなんておかしいだろう。
まだシラトリさんは僕に抱かれようとしてるみたいだ。
ならばそれは酒のせいではなく本心あるいは更年期故の自棄なのか。
「……シラトリさん、勘違いしないで。僕はいまだにシラトリさんで勃つし抱きたいと思ってる。でもこんな弱々な時にスるのは良くないって言ってるんだ」
「じゃあいつなら良いの…」
「体調によるよ、こんな死にかけみたいなお姉さま抱けないよ」
「…私はまだ50よ」
「52でしょ。きちんと食べて、パリッとしたシラトリさんが良い」
「…そしたら良いの?」
重病人みたいな彼女は素顔を手で隠して、けれど
「その時は僕からお願いするよ、腰がダメになるまでハメる。寝かさないし部屋から出さない。もちろん全部中出しして…子宮で呑んでもらう」
と僕が囁くとはみ出している唇がむにむにと波打つ。
「…エ、エッチね」
「良いでしょ?だからシラトリさん…すっぴんも可愛らしいけどバッチリお化粧してsuits着て、カッコいい先生でいて」
「…脱ぐのに?」
「うん、カッチリしたのを崩すのが良いんじゃん」
「はぁ」
「だから元気になろう、fruits食べられる?お水だけでも摂ろうね」
「うん…」
僕は冷蔵庫のカットフルーツをひとつ摘んで毒味して、うがいをさせてから爪楊枝でひと切れずつ起きたシラトリさんの口へ運んであげた。
元気になったら僕が丸ごと食べてあげますからね、ヘンゼルに餌付けする魔女みたいに含みを持たせて笑えば彼女は怪しみながらもしっかりと食べてくれる。
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