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Capitolo7…Lettera
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しおりを挟むさて、念願叶って華の大学生になった僕だが、その学生生活は至って地味なものだった。
物珍しさにみんな声を掛けてくれるし行動を共にするグループみたいなのもできた。
けれど潤いというか恋愛面はサッパリである。
それなりに美人も居るし可愛らしい子も居るし、合コンなんてものも参加させられたりしたけど琴線に触れる女性は居なかった。
やっぱり僕は年上の女性が魅力的に感じる性分なんだ。
とはいえ道行くマダムを見ても体が反応しなくなっている。
今のところ最推しは学校の食堂棟の1階で働いてるお姉さま、三角巾とマスク・割烹着で隠れているけどあれは好みのボディーをしていると思う。
もっともそのお姉さまも最近は裏方が多いみたいで、食器洗いや揚げ物担当とか音の大きな機械の近くで作業しているため声を掛けても手を振り返されるだけだ。
清掃の業者にもいい感じのお姉さまが居たりするけどなかなかエンカウントしない。
それとも少ししか会えないから理想の女性みたいに補正して奉っちゃってるのかも…それはシラトリさんも同じだ。
なんせ本人が言った通りシラトリさんは入学式にちらっと見えただけ、休み中はともかく授業がある平日は混み合う食堂棟になんて全く顔を出さない。
僕は目立つから事務棟をうろついてもすぐ不審がられるし駐車場への通路も守衛さんが居て張れない。
そもそも自分の会社の方に出てるだろうから外部理事がこっちに居るのは会議の時だけなのかもしれない。
こちらからの連絡手段も無いし彼女が僕を恋しがってくれるのを待つしかないのかな。
淡々と過ごしていくうちに季節は巡って夏休み明け、学内専用アドレス宛に1通のメールが届いた。
『お久しぶり、シラトリこと鴨居朱鷺子です。学生生活には慣れたかしら?学内情報からアドレスを探させてもらったわよ。さて、甕倉駅前の市立美術館に作品を展示させてもらえることになったの。もちろんレオくんをモデルにした像よ。特別展示の中のひとつだからあまり目立たないでしょうけど、一応お披露目会みたいのを開いてくれるみたいだから、良ければ参加してちょうだいね。次の土曜日よ、会えたら嬉しいわね。シラトリ』
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