上 下
29 / 73
Capitolo5…Miniere

29

しおりを挟む

「…それ、『避妊しなくて良いから楽』、って言ってたやつ?」

「うん、閉経されてるお姉さまとはそのままスるよ」

「それはさぁ……若い女だと妊娠しちゃう、それは困る、けどゴム着けたくないから年増の女を選んでるってこと?」

「違うよ、僕の性癖。同年代とか30代くらいの女の人には興奮しないから……妊娠する恐れが無いからってのも理由のひとつだけど、それが全てじゃない。熟女のお姉さまが性対象で、それなら生で出来るから嬉しいなってだけ。シラトリさんはまだ現役でしょう?スるとすればskinスキンは着けてたよ」

「………」

「面倒っていうか…最低限の礼儀でしょ?それに1回だけの割り切った仲だもん、用心した方がお互いのためだよ」

「面倒…ね…つまりはセックスは娯楽で…快楽を追求するための行為で…妊娠という事象は君にとっては邪魔なものなのね」


 なんだろうこの詰められて言質げんちを取られていく感じ。

 もしかしてシラトリさんてば僕との子供を設けたいのかな?ならば最終的にセックスまで辿り着くのだろうか。

 多感でヤリたい盛りの男子高校生だもの、セックスは下半身の欲求を満たすための行為であって当たり前…もちろん相手に敬意と情くらいは持たなきゃ失礼だとは思うけど。

「そりゃ、僕まだ未成年だし養えないもん…sexセックスは子作りのためだけじゃないじゃん、気持ち良いからスるんであって…だから妊娠させないように年齢に関係無くみんな避妊もするでしょ」

「でもセックスはしたいのよね、我慢するっていう選択肢は無い訳でしょう?分からないでもないけど…それがガキなのよねぇ」

「わがままってこと?」

「それもだし……あの日君が言った『余計なこと』っていうあの言葉……私、あれも許せなかったわ」

「……」

「あれが地雷よ。このマセガキ、早く帰らせようって思った。そして今も…『面倒』、ふふっ…女を何だと思っておいでなのかしら」

「なに…」

 やっぱり不機嫌だったんだ。

 表立ってそれをアピールしなかったけどあの時険しくなった眉は滲み出た嫌悪感から来るものだったんだ。

 でも何で怒るんだ、ワンナイトの一見いちげんさんな僕と子供が欲しい訳でもあるまいに。

 いややはりそうなのか、シラトリさんはセックスをとても神聖なものとしてあがめている信心深いタイプなのか。


 口をつぐみ考えていると彼女は「ふぅ」と息をついて、

「私ね、子供が出来ないの」

と僕から目線を逸らした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』

コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ” (全20話)の続編。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211 男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は? そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。 格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。

パート先の店長に

Rollman
恋愛
パート先の店長に。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...