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ステージ11
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しおりを挟むその後ふた月ほど経って母子はアパートに戻って来て、実家や僕の実家を行き来しつつ家事と子育てを頑張ってもらった。
ちなみにだが里香ちゃんは義実家同居、つまり僕の両親と暮らすことには抵抗が無いみたいだ。
ただ料理や子育てをある程度は頼らずにペースを作っておきたいからとリフォーム住み替えも候補として考えてくれている。
「…まだ…結婚してそんなに経ってないからさ…遠慮せずい、いちゃいちゃ…したいじゃない…」
この台詞は産後初めて里香ちゃんを抱いた時の事後の言葉だ。
可愛いことに彼女は同居すれば夫婦のラブタイムが減ってしまうのではとひとりで懸念していたというのだ。
「そっか、今みたいに子供から離れてリビングで、って訳にはいかないもんね…リカちゃん…可愛いなぁ、言ってよ、そういうこと全部さぁ♡」
「そんなことの為に同居嫌がるって…嫁としてどうなのって感じするじゃない」
「そんなことない、夫婦の時間は確かに大切だよ…うん、そうかぁ…声とか遠慮してエッチの頻度が減るかもしれないね…」
「でしょ」
「じゃあさ、二人が揃って休みの日にホテル行くとか♡」
「避妊したいからさ、そんな都合よく休みと体調が合わないと思うよ。合ったとしても…回数は減ると思う」
「そうかぁ」
確かに長男の時は避妊してたのにデキたんだ、慎重にしなければいけない。
ならば生理前が狙い目か、僕は里香ちゃんのバイオリズムをしっかり手帳に記すことにした。
日数と体の変化は意識してみるとその違いが面白くて、生理直前のキリキリ子宮口が痛む時は浅突きにしたり、排卵期前は里香ちゃん自身が性欲が高まってて激しめだったりと…僕らはセックスに対しての認識を少しずつアップデートしていっている。
妊娠中で挿入できない時は里香ちゃんに手で抜いてもらったりしていたのだが、セックスができない時は僕だけでもスッキリできるようにと妻の方からもしてくれるようになった。
でも回数が増えてくると「岳美くんがイっても私に得が無い!」と不公平さに不満が爆発、なので僕も里香ちゃんを指や舌で苛めてイかせてあげることにした。
「これでお互い様だね」とそれぞれに満足できる仕組みを構築している最中だ。
歳を負うごとに新たな発見があって、人間関係とは、夫婦とは、家族とは誠に面白いものだなぁと…夜泣きで営みが中断させられてもそんなことを思えるくらいには僕は悟っている。
つづく
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