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しおりを挟むでは今、自身の股間に蹲る女性が愛しいかと問われれば長岡は「んなわけねぇ」と答えるしかない。
彼にとって女性はウォッチ対象か性欲の捌け口、進んで馬鹿にするわけではないがそれ以外の接点が無かったのである。
「あ、ハルカ、どうする、口に出していいのか?」
「ん、ん、」
軽く隙間を開けた口元からはじゅぽじゅぽと湿った音が漏れる、これはきっとわざと聞かせているのだろう。
小賢しい真似をと思いながらも長岡はそのサービス精神に敬服する。
「ハルカ、分かるか、タマが上がってきてる、な、もう、ん、出るぞ、憶えとけよ、俺の…味、なぁ、」
「ゔ、ん、」
「あ、イく、ハルカ、あ、あ‼︎」
射精する瞬間に長岡は屈み込んで遥の肩を抱き、ぎうと股間へ小さな頭を更に押し付けて喉へと注ぎ込んだ。
「あ、あー……ハルカ、ごめ、おい、離せ、」
「んッ…苦……お掃除まで、シてあげう、ん♡」
「どんだけち◯ぽ好きなんだよ…」
「感謝のしるし、だお、ん、ん、ふふっ」
皮の中へ収まりつつある亀頭を舌で呼び止めしっかりと舐り、先端に残った白濁もしっかりと舐め取って遥はやっと頭を上げる。
「ふー…ごちそうさま、私もご飯食べよっと」
「…引くわー」
「飲ませといてそれはなくない?」
「飲めとは頼んでねぇよ」
長岡は床へ座り直し、冷めたおかずを摘む遥を賢者の気分で眺めた。
「…ねぇ直樹、なんでお酒呑ませなかったの?」
「ん?んー…なんとなく…」
当初は酔ってから奉仕する予定だった。
しかし調理が終わって酒を出そうとする遥を止めたのは長岡だったのだ。
理由としては酔えば『抱いて』『嫌だ』論争が起こってしまい面倒だから、そしてクリスマスムードとケルホイを捨ててやった高揚感に当てられて一線を越えてしまうかも、という懸念があったからだった。
酒は人を狂わせ欲を暴走させる。
初めてのフェラチオも彼女の胸で遊んだ時も、大概酒が入ると深く体を合わせてしまっている。
「…私のこと、ちょっとは好きになった?」
「ねぇよ」
「そっかぁ……でもさ、ケルホイに…一泡吹かせてくれて…本当に気分良かった。ありがとう」
「まぁ……うん…風呂入るわ…ゆっくり食えよ」
長岡は酔ってもいないのにふわふわとした足取りで風呂場へと向かい、遥コーディネートの服を脱衣カゴへと落としていった。
「ふー…」
一線を?越える?まさか無い無いと呆れる反面、今後これほどに飾らずゆるゆると過ごせる相手が現れるだろうかと考えたりもする。
無い、と今日まで決め込んできたがデート仕様の遥はまぁまぁ可愛かったし、ケルホイに詰め寄った時は彼女のためを想い想定外のことも聞いてしまった。
いつも悪態をついても受け流して付いてくるし自分のことをよく分かってくれている。
きっとセックスをしてやれば簡単にカップルになれるのだろう。
「……んー……嫌いじゃねぇんだよな…」
しかし彼は分からないのだ。
恋愛のドキドキも、相手を心から大切に想うという感覚も。
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