馬鹿でミーハーな女の添い寝フレンドになってしまった俺の話。

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「えっ……え、」
「酔うとより大胆なのな、お前。二度と人前で呑まねぇ方がいいよ」
「ご、ごめん……あの、忘れて…」
ハーフポニーになった頭を抱えて遥は項垂れ、その振動で目眩めまいを起こしぐらぐらと首が振れる。
「何も憶えてねぇの？」
「う、ん………あ、直樹…被ってた」
「うるせぇな！憶えてんじゃねぇか！」
なぜそこだけ、長岡はムキになり大袈裟に怒って見せた。
「断片的に……夢かと思った……いや、ごめん、気まずいよね、ごめん…」
　しょぼんと俯く顔の下の白い胸、遅ればせながら長岡の朝の元気が反応したので
「いいよ……それなりに…気持ち良かったし」
と赦してやる。
「やだぁ」
「お前から来たんだからな。警察に突き出したりすんなよ」
「しないよぉ…」
「あの詐欺野郎にも…フェラしてやったの？」
「し、シてない…素面しらふだったし…ちゃんと可愛く…演技したもん…」
　相手に主導権を握らせて立ててやって、気持ち良かったのかどうかは分からないがこの荒ぶりは淑女を気取ったその反動なのではないのか。溜まったフラストレーションを酔いと共に開放、危険すぎてもう酒の席では一緒になりたくないと長岡は思った。
「へっ……おい、風呂入って…支度しろ。飯屋に車、置かせてもらってるから、そこまで送ってやる」
「うん……ぉぇ…気持ち悪い…何呑ませたのぉ…」
「人聞きの悪いことを……いや、麦焼酎のコーラ割り…」
「なにソレぇ……うプっ…」
「お、あ、清洲っ⁉︎」

　その後遥は運転できそうにないので会社まで長岡が送り、彼女は午前中こそうつらうつらしていたが午後にはシャキッと仕事をしていた。