壮年賢者のひととき

茜琉ぴーたん

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11月・勇者はしどけない

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「ひゃっ…」

「自分でココ触ることある?」

「お風呂くらい…です…ぁ♡あ、お風呂入らなくてよかったんですか?」

「いいよ、後で。どうせ汚れるんだから」

「はぁ、汚れるんだ…んぁっ♡は、」

 本人に気付かれないようにソコをじっくり観察しながら、嘉島は窪みの真ん中へ指先を挿し入れた。

「可愛いなァ…後で、明るいとこで色見せてね」

「何のイロっ…あ!うあ…」

「ココよ、キレイだね。若いなァ、はァ…」

穴を広げるように指先を回しゆっくりほぐしていき、少しずつ、ナカへ指を進める。

「あ…あ、あ♡」

「… あー、キツい。ぎゅうぎゅうだ」

「わ…あ、んっ…ん…あ、…」

「ここ、入り口がいわゆる痛い所なんだけど…指くらいじゃ平気かな?」

「あい…あ、生理用品も入るくらいなので…」

「はー、はいはい…おじさんも流石にそこは踏み込めない領域…できるだけ慣らしておこうね…」

「んっ♡あ、む♡」

「感度がいいなァ、はー、ヒナちゃん、エロい……と…」

嘉島は脱いだスウェットのポケットを探り、スキンの箱を取り出して陽菜子に見せた。

「笠置はコレを探してたんだよ…救急箱の方が見つかったのは誤算だったけどね…」

「わ…… あっちはなんだったんですか?」

「………慈養強壮…いいよそれは」

新品の包みを開封して、嘉島はいよいよの準備をする。


「…新品だ…」

「ん?そうだよ、ヒナちゃんのために久しぶりに買ったよ…平気?」

 持て余す時間と体の熱、逃げ出したいけど受け入れたい、恥ずかしいけど乱されたい、見られたくないけどその顔を見たい。

 暗がりにもう二人の目は慣れていた。

「はい…少し…こわ、い、です…が…………‼︎‼︎」

「ごめん、正直俺も恐い。先だけ入れてみようか…」

 嘉島が先端をソコに当てがうと、陽菜子は一層顔が強張った。

 指で解したとはいえ、まだ狭いこの通路に分け入っていかねばならない。

 改めて勉強したものの、嘉島はこれまでに破瓜はかの手助けをした経験は無かったのだ。


 ちゅぷっと先端を挿し入れ、ゆっくりじりじりと奥へ進める。

「わ…んっ…ん…あ、‼︎‼︎⁉︎イっ痛…」

 嘉島は一旦腰を引いて退く。

 思ったよりは入ったが、ゴールは遠そうだ。

「これくらいから痛いのかァ、なるほど」

「い、いです、一思いに、来てくださいっ」

「そういうわけにいかないよ。ゆっくり、」

既に潤んだ目の陽菜子を見ると、罪悪感で興奮も萎えてしまいそうになる。

「ずっと痛いの、嫌なんですっ一気に、シて下さいっ」

「………分かった。力抜いてよ、ヒナちゃん」

その意気や良し、嘉島は目線を逸らしながら、先端を再び挿し入れた。

「あ…んっ…」

「いいのね?」

「来てくださいっ」

「君のそういう度胸があるとこ、好きだよ。俺に爪立ててもいいから、しっかり掴まりなさい。ん、はぁ………」

陽菜子の髪を軽く撫で、少しの無言の後、希望に沿う速度で嘉島は進入する。

「…あ、!!!ア!っっ~~~!痛ぅ、いっだ…ぃ、あ、いたぁい…あ…あ…」

片手はシーツに、片手は嘉島の腕に、ぎっと爪を立てた後陽菜子は目を見開き、そして両手でその潤んだ目元を覆った。

「ンっ!!!っあ、キツ…うん、うん…」

 ぎちぎちに締まったナカに嘉島がすっぽりと呑み込まれ、

「あ…っう…はぁ…いだぁ…いぃ~…あ、あ…入っ…た…?」

やはり目尻に光る涙を拭いてやり、髪を撫でて陽菜子をねぎらう。

「頑張ったね…ごめん、痛かったね」

「はぁ…いだい……」

 嘉島は腰があまり振動しないように気をつけながら倒れ込み、若いパートナーにキスをした。

「…良かった、もっと痛がるかと思った…」

「痛かったですよ…けっこう…叫んじゃっ…て……あ…」

「うん……ふふ、」

 陽菜子の目を見つめながら、嘉島には少し遊ぶ余裕が出てくると、

「ヒナちゃんのナカ、今、俺の形になってる」

と卑猥な言葉で照れさせる。

「…………ゃ、何言って…もう…」

陽菜子は思いの外筋肉質な男の背中へ手を回し、罰とばかりにぺちんと叩いた。

「あァ♡締まる…♡」

「やだっ、あ…」

軽く背中を引っ掻き、「やだ」と言ってしまったことに気付いた陽菜子は嘉島の顔を窺う。

「いいよ、嫌がってないのは分かるから」

 それは約束した止める合図ではあったが、意図するところは通じ合っていた。

 陽菜子の感情がダイレクトに体に伝わって、セックスは会話以上に良く出来たコミニュケーションツールだと嘉島は思うのだった。
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