4 / 9
4
しおりを挟む「ええんか、ゆっくりするど、」
「ん、ん…あ、ヒロアキくん、来て♡」
「ッ…ッあ……あ、」
「…っ………は、……ひゃあ…」
「ふゥ……入った、ど……無茶すなよ、馬鹿!」
とても合体中とは思えない顔で伊東は真波を叱責し、けれど彼女はむずむず動く胎を愛おしみながら
「あ、りがとぉ…」
と歯を見せる。
「なんなん、お前…ビッチかと思やぁ処女とか…なんの目的な」
「これだよ、初体験…したいなって…思ったん」
「ほんなら言えや…もっと時間かけてしてやれたじゃろ」
「でも面倒じゃない?処女って重いって言うじゃん?」
「……まぁの」
なんせ出会ってまだ数時間の仲、お持ち帰りで即セックスでその上処女など…美人局の可能性だってあるかも。
伊東は今さら強面の男が部屋へ雪崩れ込んで来やしないかと不安になった。
「へへ…ヒロアキくんね、荒々しいエッチするのかなって…思って、サクッと終わらせてくれるかなって…思って」
「はぁ……痛くてもええんか」
「ちょっとならね、私、ぐちゃぐちゃにされたかって」
優しくされたいのと同量の『犯されたい』願望、もちろん本当に暴行されるのは嫌なので恋愛の範囲で許される程度の荒々しさが欲しかったのだ。
伊東は思ったよりさらっとしているので少々期待外れではあるが、今回の一番の目的である破瓜が達成できたので充分な功労者として礼を尽くすつもりでもある。
やや呆れ気味の伊東は
「高望みし過ぎじゃろ……ほんなら動くど」
と腰をゆっくり動かし始め、その摩擦に真波はぴくぴく震えて本能で喘ぐ。
「っあ♡ふっ…ぁあ、あん♡」
「どう、想像と、違うか?」
「あ、想像、より、え、えっち、」
「ほうか、良かったの」
彼は冷めているというか元々が淡々とした塩対応ぽい人間で、それでもセックスに関してはそこそこキャリアがあるので「ここはどうだ」とばかりに真波を抉って反応を見た。
「ゔあ♡っア、なにぃ、」
「Gスポット、俺も気持ち良い」
こりこり当たる感触に真波はぽかんと口を開けて驚き、その表情に伊東も「もっと教えてやろう」と一層奮う。
「っは、あ、あフ…ふァあ♡ひろ、あ、ぎ、」
「エロいま◯こしゃーがって…んッ…あ、マナミ、エロい、」
「ふア♡あ、きもぢい、い、あ、あ♡」
「やべ、先に…あ、イきそ、ん、」
「ふ、ウ、」
セックスってこんな感じなんだ、漫画とは違うんだな。
大袈裟な事前情報とのギャップに困惑しつつも、真波は伊東の腰をがっちり脚で掴んでホールドした。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
10 sweet wedding
国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。


教師失格
ひとちゃん
恋愛
「先生、どうしてあの時私のキスを受け入れたの?」
主人公の神崎真綾(かんざきまあや)は中学時代に16歳上の副担任の渡辺宏貴(わたなべひろき)に恋をし、ある冬の日にキスを交わしてしまう。
だが、離任と共に渡辺はお見合いで結婚をしてしまい叶わぬ恋に。
高校卒業後、真綾は地元から都内の中堅クラスの大学へ進学しそこで出会った2歳上の米崎凌河(よねざきりょうが)と交際。20歳になった真綾は成人式に行くため地元へ戻ったが、渡辺と再会してしまうことに。
真綾の揺さぶられる心、凌河からの異常な愛情、渡辺の本心…混ざり合う人間関係を2人は乗り越えハッピーエンドになるのか、それとも地獄へ落ちるのか。
★毎日更新中★


エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる