彼女の欲望に寛容な彼

茜琉ぴーたん

文字の大きさ
上 下
2 / 9

しおりを挟む

 彼女はこれまでに大人のおもちゃは数点購入しているが、なんせ未開通なために挿入するタイプのものは使ったことが無い。

 ここで経験済みになればもっと過激な、例えば奥を突けるバイブレーターとかディルドとかを使うこともできる。

 初体験の相手は適当に選んだ真波にあっても、おもちゃで処女喪失することは抵抗があったらしい。

 やっと慣れてきた仕事、手術前は勉強と練習で遊びになど行けない。

 ストレス解消にしてきた自慰行為もマンネリ気味で…ここらで恋人あるいは性処理の道具を仕入れたいと思っての合コン参加だった。


「(覚悟はしとるけど…痛いんかな…ヒロアキくん引くじゃろうか)」

 彼においても真波はビッチに見えていることだろう。

 ならばそのイメージのまま自分本位に動いてくれればいいかな、ほくほくイメージを膨らませていると浴室の扉が開いて伊東が出て来る。

「上がったどー…入って来いや」

「う、うん」

 風呂上がりの彼はバスローブを羽織っても前は隠さず開けっ広げで、ツンツン立ててあった金の髪はへなっと寝ていて少し幼気に見えた。

「(わー…えっち…)」

「なんよ」

「なんでもない、シャワーしてくるー…」


 脱衣所の床に落ちた水滴を避けて浴室へ、家のものとは明らかに異なるソープの香りに真波は体をぶるっと震わせる。

 これから始まるのだ、23歳まで機会の無かった処女喪失、華々しく散らせて大人になるのだ。

 化粧は落とさぬよう気を付けながら念入りにムダ毛を確認して割と早めに入浴を終わらせた。


「…早いのぅ」

「うん、髪は洗わんし」

「ふーん……来いや、」

「うん、」

 ベッドに掛けた伊東の脚の間に挟まってバスローブを開かれる、しっとり濡れた乳房に男が吸い付くと真波は肩を怒らせて固まってしまう。

「…なん、くすぐったいか」

「あ、うん…へへ…」

「かわいいな」

 ゴツゴツした太い指は働く男のそれで、自身の胸の白さとの対比でひどく土色に見えた。

「んッ…♡あ…」

「乳は感じる方?」

「え、どうなんじゃろ…」

「あんまりいじらん派?」

「そう、かな、うん……っあ♡」

自分で足の裏をくすぐっても平気なのと同じで、真波は自身の乳房を触っても揉んでも興奮などしたことが無い。

 自慰行為でもいじらないし、対して感じないタイプなのだろうと思っていた。

 しかしこうして伊東に揉みしだかれ舐めたり吸われたりすると奥から熱くなってむずむずと腰がよじれてきて、ぬるい吐息と共に甘ったるい声が出てしまう。

「マナミ、濡れとる」

「!」

 ゴツゴツの指は真波の股座またぐらへ、風呂上がりに拭いたはずなのにソコはじゅんと潤って伊東の指を浅い所で受け止めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

10 sweet wedding

国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。

スパダリな義理兄と❤︎♡甘い恋物語♡❤︎

鳴宮鶉子
恋愛
IT関係の会社を起業しているエリートで見た目も極上にカッコイイ母の再婚相手の息子に恋をした。妹でなくわたしを女として見て

縁談相手の元カレとリターンLOVE❤︎

鳴宮鶉子
恋愛
御曹司な彼と身分差に悩み別れたのに、彼が異常なほどの執念と情愛でわたしを追いかけてきた。

辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

鳴宮鶉子
恋愛
辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

彼氏が完璧すぎるから別れたい

しおだだ
恋愛
月奈(ユエナ)は恋人と別れたいと思っている。 なぜなら彼はイケメンでやさしくて有能だから。そんな相手は荷が重い。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

一目惚れ、そして…

詩織
恋愛
完璧な一目惚れ。 綺麗な目、綺麗な顔に心を奪われてしまった。 一緒にいればいるほど離れたくなくなる。でも…

パート先の店長に

Rollman
恋愛
パート先の店長に。

処理中です...