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「普通に話して大丈夫だよ?」

「…お、おっぱいをな、出した子が、膝に乗ってくるわけ。対面抱きみたいに、それで押し付けられるんだよ、顔に。僕は…職業差別はしたくないけど、この子たちは何が楽しくてこんなことをしてるんだろうって、知らない男にこんなことを、考えたらとてもじゃないけど興奮なんてしなくて。それを邑井さんたちは『カタブツだなぁ』なんて笑うわけ。僕は…ちょっと遊び方が分からなかった」

「先輩たちは、楽しんでたの?」

「そりゃ、存分に。せめて個室ならなぁって思わなくもなかったけど…でも同じだろうな。カタブツでも何でも良い、僕は体の接触は気の知れた人とでなければできないと実感した。その頃は…もうあずちゃんには出逢ってたかな…あずちゃんを抱っこして、すごくドキドキして、その気持ちを大切にしたいって思ったんだ」

「…ほー」

「それからも、もっとエッチな店にも連れて行かれた。断ったらおっパブに行ったことをバラされるから…」

「刺激的な職場環境だったんだ」

「嫌な刺激だよ…あぁいうのを同僚同士で楽しめる人と、そうでない僕みたいなのもいる。だから奮起して告発したんだ」


 嫌がらせって多岐に渡ってたんだ、遼平さんの中ではパブの思い出はエッチなものというより虐めのイメージが濃いらしい。

 開示させ過ぎてしまったのが申し訳なくて、よしよしと彼の頭を撫でて慰める。

「私のおっぱいは平気?」

「当たり前。僕はパーツどうこうよりも誰に付いてるかで感情が動くから」

「そか」

「あずちゃんは…僕が初めてだったけど、他にお付き合いとかは無かったの?」

遼平さんは、「ありませんように」みたいな顔で私の胸に手を添えた。
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