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しおりを挟む「彼ピくん、ひとりでシてみて。オナニー」
「は?」
「それ見たら帰るわ。誰にも彼ピくんのことバラさないし、真秋の仕事に関わるような嫌がらせもしない」
「信用できるかよ」
「好きでもない俺のちんぽで掘られる方が良い?」
俺はブンブンと首を横に振る。
「マジで、何が目的なんだよ」
「真秋が幸せになるのが悔しいだけ。嫉妬だよ。何もかも順調で、腹立つ。俺を置いて幸せになるなら、ちょっとでもケチ付けておきたいんだよね」
「あんた、そんなことで幸せになんのかよ」
「胸はすくだろうね…ね、真秋のために、一肌脱ぎな♡」
可愛くもない笑顔で、木南は開きっ放しのドアを閉める。
そして施錠。
今真秋が帰宅しても、すぐに目撃はされない。
俺が自慰行為を見せて満足して帰るなら良いのか、正面に座り直す木南をじっと睨む。
「…約束だぞ」
「うん、人が良いんだねぇ、真秋の彼ピくんは♡」
「……」
俺は露出したままの自身を握り、スコスコと撫で始めた。
真秋になら見られて興奮するが、木南にだと緊張で勃たない。
「彼ピくん、フニャフニャじゃん」
「うるせぇ…」
「真秋を思い浮かべな、ひひっ」
「……」
タチの悪い高校生のイジメみたいだ。
裸にされたり自慰行為を強要されたり。
反抗できるならするよな、でもこんなことされてるのが恥ずかしくて誰にも話せなくてバラされたくなくて、言いなりになっちまうんだろうな。
根本の解決が見込めなくて、「これさえすれば許される」って望みをかけちまうんだろうな…かつて目にした高校生の可哀想なニュースが脳裏をよぎる。
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