高嶺の花は摘まれたい

茜琉ぴーたん

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1月

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 スーパーで夕食の材料を買ってから自宅へ帰り、美月が食料品を冷蔵庫へ収める間も高石はソファーへどかっと座り項垂れていた。

「どうしたの?大丈夫?」

「んー…緊張が解けて…はー…」

 彼は身体こそ大きいが格闘技などしたことは無いし、学生時代は部活動も球技を嗜んだ程度である。

 もしあのまま殴り合いの喧嘩になって、1発もらって倒れた隙に美月を連れ去られていたら…想像しては膝が震えた。

 運転で気を張り詰めていたから何とか正気を保っていられたが、ひと仕事終えてすっかり気が抜けてしまう。


「ごめん、タカちゃん…あたしが早く叫べば良かったの。でも、あんな強引なのって初めてだったから…」

「乗り気になったわけちゃうよね?」

「なるわけないじゃない!ごうい」

 ソファーに歩み寄った美月を膝の間へ抱え込み、高石は頭を掴んでその唇を奪った。

「強引なちゅーしてみたった」

「な…ん…もう…」

「はぁ……恐かったな…べっぴんさん連れて歩くんは危険もあるね…」

 高石は逞しい胸に彼女を抱き、すりすりと頬を擦り付けて弱音を吐けば少し屈んだ美月がその頭をぎゅうと抱え込む。

「…ごめんなさい…あ、あの人にも言われたの、『誘ってるだろ』って…タカちゃんに言われた通りにしてれば良かったの……あたしもちゃんと自衛するから…またデートしてね、…おねがい…」

 不本意だが自分側の非を認めた美月のしょんぼり具合が新鮮で可愛らしく、しかし可哀想で、

「するする…いや、俺は自分の弱さにガックリきてんのよ…ミーちゃんのせいちゃうねん」

と高石は早々に話題を変えてやった。

「てかタカちゃん…こんなに鍛えてるんだから、殴られても平気なんじゃないの?」

「ミーちゃん、筋肉を過信しすぎちゃう?……痛いのは痛いやろ…ケンカなら殴られるんは顔やろし…首ももっと鍛えよかな…」

「もっとムキムキになっちゃう?すご…ぁ♡」

 夕飯までは2時間ほど、高石は元気になった美月のニットの裾から手を挿し入れ、捲り上げれば素肌ではなく肌着にガードされた腹が見えた。

「申し訳ない気持ちがあるなら、ちょっと好きにさしてくれへん?……今日のババシャツは可愛いらしいね、ピンクやん」

見世物ではない機能性インナーを褒められれば、美月はバツが悪そうに唇を噛んで嫌な顔をする。

「そんなの褒めないでよ…やだ、」

「うん?んー…ほな新しい下着をちゃんと見して貰おうな」

「えッ、やッ…♡タカちゃん!」

 高石はスカートのウエストベルトを解いてファスナーを探り引き下ろす。

「ちょっと!やっ…」

スカートが脱がされれば捲れたニットと肌着をインしたタイツの不格好な姿、本気で嫌がっているように見えた。

「おー、タイツやからパンツのラインが目立たへんねんな…ん、パンツ見して、んで中も見して♡」

「はぁ⁉︎ちょ、ヤダっ…きゃあ」

 ソファーでは手狭、高石は彼女の背中とタイツの膝を丸太のように抱えて寝室へ運び込むことにする。

「大人しく、ミーちゃん落ちるよ?」

「やだッ…なにスんのッ…」

「ええこと」


 ベッドの上に少しバウンドした美月の身体を覆った高石は濃厚なキスをして、肌着も捲って新しいブラジャーに包まれた乳房を見てはニマと笑った。

「なによ…何か言ってから…タカちゃん、」

「言ってええの?ヤラシイことするよって」

「へ、変なことする気?同意がなきゃ…あ、ちょっと、」


 聞けば嫌がる癖に、高石は一転冷めたような目つきでタイツを力任せに下げる。

 非同意なのでやはり非協力的、いずれ腰を自分から持ち上げさせたいものだとも思った。

「うん、可愛いパンツ…ブラとお揃いやんな、この前買うて来たんよな、可愛い…うん、見たから脱ご」

「返してッ…ていうか離して…」

格闘技の経験も無いと言う割に男は美月の体の要所要所を体と脚で押さえており、非力な彼女は縫い付けられたようにベッドから起き上がれない。

「逃げてもええけどさ、ミーちゃんの体、慣らしてあげたいからさ、ちょっとサせてな、」

「だから何…」

「ちょいと舐めさせて」

 跨いでいた脚をシーツに下ろして美月の両脚をぐっと広げ…彼女の強固な秘所を初めて明かりの元で確認した。

「やッ…タカちゃんッ⁉︎や、やだッ…」

「暴れんで、ミーちゃん…へぇ…キレイやな…」

「やだ、お風呂も入ってないのに、せめて後でッ…」

手でペチペチと自身の脚を押さえる手を叩くも、そんなもので高石の檻は壊れはしない。
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