84 / 95
?月・最終章
78
しおりを挟む「お前なんかに娘はやらん」と言われてもいい。
平伏しながら「とっくに俺のちんこで鳴かせたってますけどね」と腹の底で舌を出して笑える。
「お前に娘を幸せにできるのか」と問われれば「昨夜はバックで突かれて幸せそうにしてはりましたけど」と返してもいい。
「フぅ、あぁッ♡タカちゃん♡あ、すごぉ、い、」
「ええ褒め言葉やなッ」
「あフ♡あ、きゃ、」
腰の揺れに任せて美月の肩から腕が崩れて、カクンと頭が布団へとついた。
「大丈夫か?」
「うん…あ…くらくら、する、」
「うし…ほなら、体起こして、そう…抜いたらあかんよ、うん…上手やで、」
「ん……なに、」
上体を起こさせて高石は脚の間に彼女の身体を収めてがっちりと挟み、
「ミーちゃん、膝立ちになって、大丈夫、倒れへんから」
と肩を掴んで引き寄せた。
「え、あ、」
「倒れへん、離さへんよ」
互いに体が引き合いバランスが取れて、美月は弓のように背中をしならせて膝を閉じる。
そして中腰の高石がずんと動き出せば、突き上がる衝撃にまた声を上げた。
「あッ♡なに、これッ、あ、はあッ⁉︎や、あッ」
「セクシー男優が考えた体位、中イキ、しやすいらしいねん、」
「なに、そ、れッ?ひあッ♡や、あ、たかちゃ、は♡」
「逃げられへんぞ、ミーちゃんッ♡」
高級車のエムブレムの形に似ているからと名付けられた変則背面座位、突かれる方向に腰は押されるがリュックサックのように高石の腕が肩を捕まえて逃げられない。
かつてない支配される感覚に美月の心に不安が押し寄せる。
「やッ…あ、たか、ちゃ、こわ、い、」
「恐い?なんで、」
「かお、見れな、いィ…」
「見れたらええの、振り返れる?」
「できな、い、タカちゃん、向かい合って、普通が、いい、」
感じているとはいえ後背位はどこか一方通行で、彼がどんな表情かも分からない。
虐げられている気分で心と体に解離が生まれて…美月は完全には楽しめなかった。
ただし体はたいそう悦んでいて、それを体感している高石はやめられるはずがない。
「ほほ、ぎゅうぎゅうやぞ、なぁミーちゃん♡虐められるんも好きやけどなぁ!ミーちゃん虐めんのも好きやねん、ちんこビンビンになるわ、男の、本能やろうなぁ、なぁ!」
「ひグ♡や、あ、」
汗で手が滑っても肘を捕まえ、そこも駄目なら手首を捕まえ、組体操のサボテンのように互いの体重で互いを支え合う。
重さは勢いに乗って男をより奥へと誘って、5分、10分と時間が経つにつれて吸着しているように滑りが悪くなる。
「んッ、吸い付いて…離さへんなぁ、そろそろか?オらッ♡ミツキ、ん♡ミツキ♡」
「ばかぁ、やだ、ひン♡それ、あ、当たって、あ♡」
「イけるかな、ミーちゃん、あ、愛してる、」
「愛、」
それは高石が3年温め続けた恋の成果、安直で陳腐な言葉だが本来ロマンチックごとが趣味の美月のハートには効果覿面で…
「ッ♡♡♡あフ♡あ、あア♡」
洋モノのポルノ女優の様に大きく唇を開き声をあげて彼女は快感の天へと召された。
「おー…お、お♡♡♡あ、ミーちゃん、ちゅーしよ、ん、ん、」
繋がったまま崩れながら、絶え絶えの息で美月は高石の唇を喰み、ぬるっと結合から解き放たれればシーツへ尻をついてくらくらする頭を抱え休ませる。
「はぁ、ふー……ん…」
「大丈夫?ミーちゃん」
「うん……タカちゃん、なんか…凄いのね、あたし、どんどん感度が上がってる気がするの」
「そう?そりゃええね」
裸でぎゅうと抱き合って、口づけをかわして、また交わって、愛の何たるかを体で語らいながら…この夜は美月も真っ裸で白いシーツに包まって眠った。
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
やさしいキスの見つけ方
神室さち
恋愛
諸々の事情から、天涯孤独の高校一年生、完璧な優等生である渡辺夏清(わたなべかすみ)は日々の糧を得るために年齢を偽って某所風俗店でバイトをしながら暮らしていた。
そこへ、現れたのは、天敵に近い存在の数学教師にしてクラス担任、井名里礼良(いなりあきら)。
辞めろ辞めないの押し問答の末に、井名里が持ち出した賭けとは?果たして夏清は平穏な日常を取り戻すことができるのか!?
何て言ってても、どこかにある幸せの結末を求めて突っ走ります。
こちらは2001年初出の自サイトに掲載していた小説です。完結済み。サイト閉鎖に伴い移行。若干の加筆修正は入りますがほぼそのままにしようと思っています。20年近く前に書いた作品なのでいろいろ文明の利器が古かったり常識が若干、今と異なったりしています。
20年くらい前の女子高生はこんな感じだったのかー くらいの視点で見ていただければ幸いです。今はこんなの通用しない! と思われる点も多々あるとは思いますが、大筋の変更はしない予定です。
フィクションなので。
多少不愉快な表現等ありますが、ネタバレになる事前の注意は行いません。この表現ついていけない…と思ったらそっとタグを閉じていただけると幸いです。
当時、だいぶ未来の話として書いていた部分がすでに現代なんで…そのあたりはもしかしたら現代に即した感じになるかもしれない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
小野寺社長のお気に入り
茜色
恋愛
朝岡渚(あさおかなぎさ)、28歳。小さなイベント企画会社に転職して以来、社長のアシスタント兼お守り役として振り回される毎日。34歳の社長・小野寺貢(おのでらみつぐ)は、ルックスは良いが生活態度はいい加減、デリカシーに欠ける困った男。
悪天候の夜、残業で家に帰れなくなった渚は小野寺と応接室で仮眠をとることに。思いがけず緊張する渚に、「おまえ、あんまり男を知らないだろう」と小野寺が突然迫ってきて・・・。
☆全19話です。「オフィスラブ」と謳っていますが、あまりオフィスっぽくありません。
☆「ムーンライトノベルズ」様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる