高嶺の花は摘まれたい

茜琉ぴーたん

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10月

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「なかなか…濃い会やったね…ロリータもヤンキーも居った」

「みんな可愛かった♡……タカちゃん、鼻の下伸ばしちゃって…もう」

「ええ匂いしたよ…でもミーちゃんが一番…ん、このけしからん服、早よう脱ぎな…」

 その黒いオフショルダーのニットは背中・肩・デコルテが広く開いていて細い肩紐で吊られている。

 素材も滑らかな肌触りでついつい触れたくなってしまう、雄ホイホイの様なこの服は美月の過去の男が関わる品であった。


 これは高石と美月が交際を始めるキッカケとなった失恋相手、過去最短1週間の交際期間で彼女を振った「駅前の服屋のお兄さん」から購入した逸品である。

「ええ値段したやろ、すべすべして気持ちええもん、コレ」

「うん、販売ノルマがあったんでしょうね…でも可愛いし、ブランド物だし、質は良いからしばらくは着るつもり」

「そら構わんけど…その男も触ったんやな、」

「接客でね、あたしが着て触らせては…やん♡」

 高石はニットの裾に手を挿し入れ、一気に捲り上げて脱がせようとする。

「エロい…肩も背中も鎖骨も見えてる。アカンよ、俺とのデート以外で着たらアカン。分かった?」

「分かった、分かったから、やめ、いや、」

「後で胸見るて言うたやろ、今日は見るだけや…ほら万歳しぃ、」

 容赦なくニットを美月の肌から剥がし、高石は初めてその白い胸元と対峙した。

 ニットの付属の肩紐しか外から見えなかったから何か特別な事をしているとは思ったが、目にした事がない下着がそこに付いていた。

「なん…これ…?かわいいね…」

 西洋の貴婦人が着けるイメージのコルセットに似た様式、すっぽりと胸の肉を包み込んで谷間をリボンで互い違いにクロスで編み上げてある。

 しっかりと締め上げる事でストラップが無くてもずり落ちにくく、胸も少しボリュームが抑えられている気がする。

「ドレスブラとかストラップレスとか…そんな感じのやつよ…あんまり主張したくないんだもん…」

美月はサッとニットを奪い、胸元を隠して前屈みになって高石を睨む。
 
 その目つきさえも高石にはご褒美だというのに、彼女はまだ自分の需要を理解しきれていないようだ。

「ほー…もったいないね…巨乳やのに」

「ちょっと…タカちゃんもあたしの事そんな目で見てるの?」

「見てるよ、当たり前やん。ミーちゃんは無防備な時はとことんやから。腕にも当てるしブラ紐は見えるし…ワザとちゃうの?」

「そんなあざとい事しな」

「知ってるわ。これ、どっから解くん?ココ、引っ張るで」

食い気味に美月の言葉を遮り、ニットを腹へ落として谷間に架かった紐を解きにかかる。

 本体が逃げないように背もたれに追い込み、脚で太腿を跨いで囲い、額同士をくっ付けて圧をかけた。

「きゃ……」


 蝶々結びを解いて少しずつ紐を緩めると、抑えられていたそのボリュームが本来のものに近づいていく。

「ふん…エッロ、ミーちゃん…着痩せするんやな…これは…男に触らせたことは?」

「無いわよ…ちょ、ほんとに、やだ、」

 高石はまだ本意気ではない胸の膨らみに大きな手を当てて顔を近づけ、表面の花模様のレース細工を指先でなぞる。

「ンっ…♡あ、あ、」

しっかりした造りのブラジャーだが、高石はその中に隠れた胸の芯を勘で探り当て、爪で逆撫でると美月の腰がビクンと浮いた。

「ココやな、ミーちゃんの乳首」

「ば、馬鹿じゃないの、や、ぁ、~~」

声にならない声、口をムズムズと揺動させて唇を甘噛みする姿が弱々しくて美月らしくない。

 だがそれが高石には可愛いくてゾクゾクする。

「あー…コレ、剥がしてええ?」

「み、見るだけって、言ったじゃないッ…」

 両手で高石を押して退かそうとするが、逞しい胸筋はこんなものではびくともしない。

「しやから、見んのよ」

「いま触ったじゃない!」

「うん、これから見よか」

まるで無理問答、美月の説得は聞き入れること無く、高石はブラジャーをずらして乳房の下へ追いやった。

「きゃあ!やだっ、タカちゃんッ!離して、や…」

ぶるんと大きく揺れた肉の塊、高石は必死に抵抗する美月の細い手首をそれぞれ掴み、その丸さ白さ美しさに熱い視線を送る。


 時折首を傾げ「うん?」と呟いて不安を煽り、片目を歪め「ふーん」と吐き捨てて恐がらせたり、一しきり遊んだところで手首を離して震える身体を抱きしめた。

「あ、あたしの胸……なんか変……?」

「ううん?キレイよ…ふはは…あ、生チチは圧が凄いな…」

胸筋と張り合うたわわな胸、高石は右手だけ美月から離して片乳に下から添わせた。

「ひッ♡あ、あ…は♡…もォ…やだァ…♡」

高石の手に遊ばれる乳房を見下ろしながら、だんだんとほぐれてその感度が上がっていくのがわかる。

 突先をぎゅうとつねると、顔が背中が仰け反って聞いた事のない艶やかな喘ぎ声が漏れた。
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