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6…胸を張る
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しおりを挟む自分本位な前戯は30分ほどは続いていたのか、指で最初の絶頂を迎えた時にやっと朋也くんは正気に戻った。
戻ったと言うか、私の知る普段の彼に戻った。
「…美紀さん、かわいー」
「ハァ…」
「あ、ゴムが無い…動かないで下さいね…」
「う、ん…」
くてっと首を楽な方に倒して、目を閉じ朋也くんの足音に耳を澄ませる。
びくびくと疼きが残る間に挿れてしまいたいのだろう、引き出しをガッサガッサ漁る音に焦りを感じた。
ちなみに私は、セックスで達したことは朋也くん以前の彼氏とでは無かった。
朋也くんとの相性なのか愛され方なのか、愛撫なりセックスなりで昇天することは比較的容易な体質だということが最近分かった。
その辺りは経験により過敏になったのか、はたまた未開発だっただけなのか。
たっぷり前戯をしてくれる朋也くんとなら、百発百中で最善の状態で挿入に臨めるのだ。
「(元カレたちに慣らされた訳でもない、愛のパワー…)」
「お待たせしました…渇いてないっすよね、大丈夫かな」
「大丈夫だよ…」
ぱちんとスキンが肉を打つ音がする。
ギシと2人掛けのソファーが軋む。
ふんわり彼の香りが戻って来たところで、しばらくぶりに目を開けた。
「…美紀さん、ん……ぁー…たまんね」
「ゔぁ♡」
「ねぇ美紀さん、今日は過去の…話ばっかりですけど、」
「うん?」
「これまでの元カレ、と…どんなエッチしてたんすか」
片目を歪ませて、朋也くんは尋ねる。
「へ…いや、特別なプレイはしてないと思う、普通だと思う…よ?」
「こういう、正常位?」
「あ、うん…んあ♡……こ、この話、後で良くない?」
「今、聞きたいんす…ん、奥は、知らないって、言ってた、」
「ゔん、すぽっと、とか、ぽるちお、は、朋也くんガっ…はじ、めでッ♡」
何のつもりの尋問だろう、朋也くんの脳内では仮想私と共に仮想元カレも生きているのか。
朋也くんはゆるやかな突きをしながら、私の両脚を抱いて口を尖らせる。
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