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2020・初春(最終章)

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 そうしてしばらくすると風呂上りの飛鳥が寝室へ入ってきて、

「…ジュンちゃん♡傷痕見せて、」

と、返事も待たずに添い乳をし終えた妻のスラックスの腰を緩める。

「ちょっと…綾ちゃんが…」

「もう寝たんでしょ?落ちないから大丈夫だよ、書斎に来て、明るい所で見せてよ」

「なんで…」

 夫は有無を言わさず潤を廊下を挟んだ書斎へと連れ去って下を全て脱がし、

「見せて、綾ちゃんが出てきたトコ、どう言うんだっけ?」

とパソコンチェアへ座らせた。

「……くぱぁ?」

「ふは♡うん…開いて、見せて、………わー…くっついてるね…痛い?」

「いや…もう痛くない…あの、なに、元気…なのね、アス…あ♡」

 するだろうと思ったがやはりされた、飛鳥はせっかく開かれた妻の股へ頭をうずめて傷痕を舐める。

「アっ…どうしたの、なんか…急にスイッチ入っちゃったの?ン、」

 確かにさっきまでのテンションの高低差があり過ぎて自分でも気恥ずかしい…飛鳥は一旦口を離して、

「ん…ちょっと…和田フロア長のこと聞いたらカッとなっちゃって…触れ合いたかったんだ、」

と目を合わさずに語った。

「やきもち?…あの、もうね、傷も後腹も痛くないの。次の排卵日がいつかは分かんないけど…その、しっかり避妊して、外で出すとかしてくれたら…その…」

抱いて欲しい、はっきりは言えないが夫婦なのだから当然の欲求だし、我慢をさせているならそれはもう平気だと潤は体の復調をアピールする。

 頭上からの言葉を聴いていた飛鳥は濡れた頭をわしわし掻き回し、しかし潤が

「それとも、私…もう女性として見れない…かな?」

と呟けばがばと歪んだ顔を上げて細い体を抱き締めた。

 そして

「違う…抱きたいんだよ。ジュンちゃんの魅力が薄れたとかそんなんじゃないんだ、違う……あの、ボク……まだね、正直…出産の時の衝撃が消えないんだ…羊水のどぷどぷ流れる感じとか、血塗れの綾ちゃんとか…お医者さんがハサミでココを切ったのも…思い出しちゃってヒュンッてなって…た、勃たないんだ…ごめん…」

と性行為を求めなかった本当の理由を告げる。

「そう、なんだ…なんかゴメン…」

「ジュンちゃんのせいじゃないよ、立ち合いはボクの希望だったんだから…一緒にいてドキドキするよ、すっごく…ジュンちゃん、母親になって前よりもっとキレイになった、セックスしたい…したい、んだけど……ダメだね、理屈が分かってるのと実際目の当たりにするんじゃ…情けないよ……だからせめて…ジュンちゃんだけでも、悦くしてあげるから。和田フロア長と仲良くしてた分のお仕置きも込めてね、」

「だから仕事だってば…あふあ、あ♡」

 愛しい娘がここから出てきた、あんなに大きな頭が通るほどに拡張したのにまたこんなに狭くなって。

 飛鳥は女体の不思議に触れながら再度口を付けて膣口をぺろぺろと味わった。

 刺激されると子宮がきゅうっと収縮し、連動して母乳が垂れてパッドへ吸収されていく。

「アスカ…あ、おっぱい、が、」

「ん?出ちゃった?」

「うん…服が濡れちゃう…」

「仕事中も出てた?エッチな人妻だねぇ」

「勝手に出ちゃうの……あ、あ…アスカ、もういいでしょ、」

「良くないよ…ジュンちゃん…イかせてあげたい」

「いいってば…」

「ねぇ、次…2人目の時は、きちんと計画的にしようね…ちゃんと、中出し種付けセックスしたい」

「はぁ、」

 不純な動機、しかし事故的に成し得た子作りよりは達成感があるのかもしれない。

「あ、綾ちゃんが欲しくなかったわけじゃないよ、もちろん…でも生命を遺す本能としてさ、自分の意思で子作りもしてみたい……ジュンちゃん、濡れすぎ」

「アスカが舐めるから…ねぇ、あの…アレ持ってくるから…あれでイかせて?」

「アレ?って何さ」

彼は瞬間で察知したが敢えて知らないフリをして妻を困らせた。

 潤もそこまで予想はしていたが、実際に

「…いじわる…ば、バイブ…挿れなくていいの、当てるだけでも…アスカに、シてもらいたい…」

と口に出せばその頬はすぐに真っ赤に染まる。

「ふは♡うん、クリちゃんで外イキな、ふふ…持っておいで」

 潤は物入れからごそごそとジップ袋入りのバイブレーターを取り出し、両手で主人へ差し出した。

「ふふ…スイッチオン、ワイシャツも開いて、…ジュンちゃん、欲しい?」

「うん、欲しい…」

「少しずつね、」

「はッ…あ、」

「痛くない?」

「だいじょう、ぶ、ん♡アスカ、キス、して、」

「ん、ん♡」

震えるシリコンがひたひたとクリトリスを叩く、冷たくてすべすべとしていて…人肌とは似つかないのに潤はこの刺激がもっと欲しくてたまらない。
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