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2020・初春(最終章)

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 着衣のままで局部だけ繋がって、これが愛の営みかと聞かれればハッキリそうだとは断言しづらい。

 それでもこの体に欲情してくれる夫に悦くなって欲しい、その思いで潤はクイと尻を反らせて飛鳥へ差し出す。

「は…気持ちいいよ、ジュンちゃん…浅いけど…ん…♡すごい絡みつく感じ…イけなくてもいいから、気持ち悪かったら言うんだよ」

「うん…♡」

ゆっくり、ゆっくりと腰を押し付けては離して、吐息は甘ったるいけど辛そうで、彼のその声だけで充分に彼女は心が満たされるのを感じていた。

 おそらく自分が「感じてない」ことは飛鳥にはバレているだろう。

 それなのに彼はセックスをやめられない、中断できないほどに妻の体を渇望していた…その事実が潤には嬉しいのだ。

「あ…気持ちいい…ジュンちゃんッ♡ごめん、こんな…あ、自分勝手な…セックスで…」

「大丈夫だから…アスカがいろいろ…我慢してくれてるの知ってるから…ごめんね、相手してあげられなくて…」

「謝ることじゃない、は…♡産んで、体が落ち着いたら…また抱かせて…ジュンちゃん…好きだよ…愛してる…」

 懺悔と愛の言葉を喘ぎ声に交えて紡ぎ、潤の肩と首に掛かるその息も背筋から腰へ膣へと伝播でんぱして飛鳥の快感へと還元される。

 体は反応する、しかしソコに入っているモノは限りなく異物でしかない…潤は飛鳥の息遣いとふにふに触られる胸に意識を集中させて興奮を演じた。

「ん♡」

「ジュンちゃんは…演技が下手だなぁ、さすがマグロ…んっ♡ごめんね、もうすぐ…イくから…終わるから…」

「マグロじゃないッ!ちゃんとできる!今は…難しいだけでッ…」

「んあ、うん…そだね、ボクが…育てた、」

飛鳥は少々荒ぶった妻の体をぎゅうと包み、ポイントをホイップするように重点的に責める。

「そうだよっ…アスカが…セックス好きな女に…しちゃったんだよ…」

「誰とでもいいの?」

「違うっ…分かってるくせに…アスカがいいの、ナンバーワンでオンリーワンなの、もう出会えない、アスカ以上に…私を可愛がってくれて…許してくれて…ドキドキ…させてくれる人…アスカしか……ぁ、あ♡」

体が感情に追い付いたのか、じわじわと上がっていた快感が一線を越えようとしていた。

「ん、あ♡ハマったかな…膀胱もだいぶ膨らんで…クリトリス弄ろうか、外イキな…お迎え、セックスだ、ん、キツ♡ジュンちゃん、妊婦になってもエロま○こだな、はは♡」

「っ下品ッ…ぁ、や、そんな…えぐっちゃ…やら…あ、うあ…」

「可愛い奥さんだな、ジュンちゃん、ボクが居ないとダメだよね、は…あー…きもちい…ジュン、あ、」


 浅く突かれ敏感な所をつねられ、何より久々に耳にした夫の喘ぎ声の艶かしさに心の性感帯が大きく揺らぎ…潤は引きつって達する。

「ひっ♡ぅあ…これっやらっ…いじら、ナイでッ…らめ、ら、めぇっ~~~ッッぁあ!あ、あ♡♡♡♡」

 体を丸めて腹を庇い、ぴくんぴくんと膝は振れて目からは涙、喉を絞り上げるように「アスカ…」と繰り返す妻を抱き…

「ん♡あ、いいね、ん、あ、ジュン♡あ、ま○こ最高だよ、イく、ん♡イくッ♡♡あ、あ、~~~~~ハ、あー、あー、」

夫もここ一番の絶頂を迎えた。


「あ……ジュンちゃん…大丈夫かな…?あ、張ってるな…パンツ履こうね、ごめん、無茶しちゃった…妊婦相手に…ごめん」

「そんなに…謝らないでよ…気持ち良かったから…ん…」

「チビちゃんも…ごめんな、パパのち○ぽで突かれて苦しくなかったかな、大丈夫かな?」

「語弊があるよ…アスカ…」


 その後はいつものように寄り添って、唇を合わせ手を繋いで夢の世界へとトリップした。
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