上 下
41 / 113
2018・大暑

40

しおりを挟む

「あー…ほんのり…焼けてる」

「どこ?」

潤の言葉を受けて、飛鳥が回り込みチュニックの首元を摘んで覗く。

「誰もそこだって言ってないでしょ」

「でもここも焼けてる。おっぱいの上…てことは背中も肩紐のあみあみになってるかな、見せて」

悪戯な顔で服を捲りブラジャーの上から眺めると、やはり水着の跡が薄く色付いて残っている。

「ヒリヒリしない?」

「感じたことないな。アスカは…さすがに焼けてないね。鉄壁のガードだったもんね」

「そうね、でも顔は少しヒリヒリし始めてる」


 何でもない会話をしながらも飛鳥は既にボクサーパンツ1枚になって、潤も一糸いっし纏わぬ姿でベッドに横坐りをしていた。

 旅行先ならではの開放感、昼間だというのにムラムラと情欲が燃え上がってしまって収まらない。

「明るいうちからって…恥ずかしいけど気持ちいいね。すぐそこにさっきまで泳いでたプールがあるのに…変な感じ」

「うん、窓開けて声出す?ジュンちゃんがしたいならボク青姦あおかんでもなんでも…」

「やーだ、捕まっちゃう」

 見つからなければやってくれるのか、飛鳥は自宅近辺で野外セックスができる場所を割と本気で脳内リサーチしてしまった。

「…それは今度にしよっか……さーて…ジュンちゃん♡うん、ボクのキス、なんだっけか?」

「ン、上手、んム……は、ん……」

「元カレよりは上手だと思うよ、ふふ」

「いや…ごめん」

「いいよ、さくらんぼは練習しておくから」

 ベッドに横になるとプールの名残の浮遊感で頭までふわふわとして疲労感で少し眠たく、ふやけた皮膚の塩素剤の匂いは遠い昔の学生時代を思い起こさせる。

「ジュンちゃん、上に乗ってみる?騎乗位。揺れるおっぱい見たいんだ♡」

「こっち向き?」

「そう、待ってね、着けるから」


 潤は嫌がりもせずパンツを脱ぎスキンを纏ったアスカへ跨り、前戯もほどほどにゆっくりと腰を落として一緒になった。

「っあ♡……ふー…んン♡は、ア♡」

「疲れてる?動けるかな」

「できるところまで頑張る……こういうのでもいい?」

垂直ではなく平行に、円を描くようにグリグリと腰を擦り付ければ柔らかい刺激に飛鳥は口元を押さえて悶える。

「あ、あー…いいね、ジュンちゃんッ♡あ、上手だよ、ん、あ、食いちぎられそうだわ…あー、ジュンちゃんのま○こ、キツい。あ♡」

「ちぎらないよ…ん…なんだろ…良くなかったら…教えてね?」

「いいよ、ジュンちゃんがいいように、ひとりエッチする気持ちで…好きに動いてよ」

なるほど、とふに落ちた彼女はクリトリスを擦って少し腰を浮かせてグラインドさせ、奥に届くイメージで飛鳥のモノを上手に使った。

「こう、かな…」

「ぁあ、あー…喰われてる、ボク喰われてるわ、あー♡♡おっぱいも揺れてる、エロいなぁ、もう…けしからん…あ、」

「アスカがこんな…声出すの珍しいねッ…」

「ジュンちゃんの水着に興奮してたんだよ、ア♡運転と水泳でッ…疲れてるのもあるかな、ぁ、あ、ヤバいな、ジュンちゃんより先にイくとか…は…」


 いつも余裕のある飛鳥がこんなに切ない表情で文字通り頭を抱えて…潤のほんのちょっぴりの嗜虐しぎゃく心が疼く。

 先にイかせてその顔を見たい。

 体の隅に力を入れて筋肉を締め、小首を傾げて上気した飛鳥を見下した。

「あ、やらしいお姉さんだな…やば、ア、ジュンちゃ…ン…あ、そんなにッ…見るな、よ…ぁ」

「可愛いよアスカ♡いっぱい…出して?」

「なンっ………♡♡♡♡っっあ!!あ、ッあ、あ、出ちゃッ…あ、あー………は…早…やだ、見るなよ、ジュンちゃん…退いて…」

 息が上がって頬を染めて、責められている時よりも少し冷静に彼を観察することができて。

 潤にとって特別感のあるセックスだった。

 弱音を吐いて自分に懇願する、飛鳥を虐めるまたと無い機会に潤は口元のニマニマが止められない。

「こんな顔して射精してたんだね、知らなかった。可愛い…ふふ♡なんか新発見、嬉しいな」

「可愛くないよ…もぉ…抜いて、漏れちゃう…」

「うん、よいしょ…わ♡」

イカされてばかりだから事後すぐの飛鳥のこれも見たことが無かった、小ぶりで丸くて…これこそ「可愛い」を冠するに相応しいフォルムであった。

「平常時のココ、見たことなかった…かわいい♡」

「ふにゃちんを褒めないでよ…恥ずかしいな…」

「普通に外せばいい?ん…わぁ…とと…こんなに…出るんだ…明るいうちにスるのも…いいね、爽やかな感じ」

 それはきっとこの、壁一面に大きく張られたガラス窓から見える青空と太陽のせい。

 まるでスポーツを楽しんだ様に潤はケラケラと笑う。

「ん…元気だね…ボクはダメだ…眠い……」


 潤はできる範囲で飛鳥のお疲れ摩羅まらをティッシュで綺麗にして、足先からボクサーを通して履かせてやった。

「晩ご飯まで寝ようか、アラームかけておくよ。布団かけるよー…ふふ、おやすみ♡」


 彼が寝落ちてから潤はホテルの2ヶ所にある大浴場を軽くハシゴし、アラームが鳴る前に部屋へ戻ってまだ起きない寝顔をカメラに収めたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

人違いで同級生の女子にカンチョーしちゃった男の子の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

処理中です...