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私も、女なんですけど
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しおりを挟む彼の荷物を送り出した数日後のこと。
受け取り確認が出来るまでは残しておいたチャットアプリに久々の彼アイコンが浮上した。
『最後にちゃんとさよならしたい』で始まる文章には、待ち合わせ場所と日時が書かれている。
場所はちょっとお洒落なバーで、ホームページによると夜景を眺められるデートスポットらしい。
これは口説くための場所選びじゃないか、しかし長年の思い出の締め括りをさせてやろうかと出向くことにした。
最寄駅の電車のダイヤを確認、人通りとタクシーの捕まえやすさもチェックしておく。
いかんせん信用が目減りしているのだから仕方ない。
昨日の恋人は今日の不審者だ。
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