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しおりを挟むセックス中だけ呼び捨てにされる習慣も変わらず、心平はもう直すつもりは無いらしい。
対等な中でも少し上に立つためのスイッチみたいなもので、キャラに入る被り物のような扱いなのだそう。
悠里はこんな仲になっても心平を呼び捨てにする気持ちは湧かず、それは"お兄ちゃん"という概念が大きいからなのだと自覚している。
屈服はしない、意見もワガママも時には言う。
それを叶えてくれないからといって嫌いにもならない、もうなれない。
「悠里くん、やっぱお風呂にしよう、広いよ」
「うん…ジャグジーある?」
「あるよ、好きだもんね」
「…うん」
「お湯入れてるから、待ってね…あのさ、お見合いのことだけど、母さんがその場で断ってくれたから、僕にまで話が回って来てないんだ。だから相手がどんな人かも知らないし、まぁ不安かもしれないけど気にしないで欲しい」
心平はよいしょと悠里を起こし、汗に濡れた額を撫でる。
「…うちの母さんが言うには、町じゅうの独身女性が申し込んだって」
「それ信じてるの?」
「誇張されてるだろうけど…」
「親戚を通じて1件来ただけだよ。心平くん、おばさんに遊ばれてるよ」
「…ムカつくばばあ共め」
まぁ実際そんなもの、仕事や給料などはそう表に知られるものでもないので野良の見合い話はそう来やしない。
その代わり仕事ぶりを知る職場においては心平は数人の女性からアプローチを受けているのだが…心平はそれを悠里に伝えたりはしない。
それが優しさ、無用に気持ちを揺さぶるようなことはしても可哀想だし必要が無いのだ。
ちなみに女嫌いの悠里だが、ノンセクシャルな母たちには割と友好的である。
心平母とは昔から馴染みもあるし、交際を明らかにしてからは本当の息子のように扱われている。
サラッとドライな自身の母とほっこり母ちゃん系の心平母、幼さ残る悠里は母ズにおちょくられているのだった。
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