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しおりを挟む「ッ…余裕なんだ、心平くん」
「何が?」
「こんなとこ来ても、緊張してないから」
「…そりゃ、下調べしてるもん。僕が選んだホテルだよ?設備も支払い方法もギッチリ調べた上で、偶然を装って『ここで良い?』なんて言ったんだよ…悠里くんにカッコつけるためにね」
「あ…」
ちゅうっと口付けられると、悠里の肩の力は抜けてふにゃっとだらしなくなる。
「おっと…大丈夫かな」
「…カッコいいよ、心平くん…」
「ありがと、悠里くんも逞しくなったよね」
「だと嬉しい…心平くん、好き、」
キングサイズのベッドが、ばふんと綿埃を上げて揺れる。
大の男二人はその上でころころと転がってはキスを交わし、次第に丸裸になっていく。
「悠里、汗くさい」
「んなの、分かってることじゃんかッ…心平くんが、お風呂入らせてくれないから、」
「働いた男の匂い、だなぁって」
「心平くんは、どうなのさ…」
「確かめてみて」
心平が脚を開けば、当然の反射のように悠里の頭はそこに収まる。
若者らしい爽やかなツーブロックの髪をわしわしと、心平の手が撫でては梳かす。
「(汗くさぁい…でもたぶん、キレイに拭いてくれてる…ウエットシートの匂いする…優しいんだから)」
「(臭くないかな…無香料だし、赤ちゃんのお口拭きだから有害では無いと思うけど)」
「(大っきい…早く、欲しい…)」
「(一生懸命な目、カッコいいな…首も筋肉付いて来てる…あー、気持ち良い…)」
モニターから流れる喧しい案内BGMに、ぬちゃぬちゃと液の粘る音が混じる。
セックスはこうしてフェラチオから始まることがほとんどで、しかしたまにイレギュラーもある。
ジム前で悠里が女性客にナンパされているのを目撃した時は、心平は玄関で悠里を抱いた。
前戯無しでスキンも無しでローションだけは情けで塗ってやり、扉に手をつかせてバックで責めた。
ラブタイムが始まるタイミングで悠里の学友から電話が掛かった時は、通話中の悠里のソコをピンピンと指で弾いて急かした。
それでも通話が長引いたので、水性ペンで股間周りに知る限りの淫語を書き記してやった。
通話が終わって「なんだよこれ」と呆れる悠里にダブルピースをさせて写真を撮り、そのまま抱いた。
嫉妬すれば仕返しは妥当とばかりに心平はイタズラもするし、他に迷惑が掛からないならと悠里も許してはいる。
ベーシックなセックスも楽しいが激しく抱かれるのも気持ちが良い。
気弱な心平が頭を絞って「これくらいなら許されるかな」というラインのイタズラを仕掛けてくれるのも面白い。
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