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「…ッ…あ…」

「…ごめ…悠里…重く、な、い…」

「平気だよ、」

「すっ…ごい……気持ち良かった…」

「良かった、嬉しいよ」

 悠里は二人の体でサンドされたモノからちょっぴり発射してしまったことを、笑顔で隠す。

 そうそう連発なんてしないと思っていたが、前立腺を刺激されてまんまと勃ち、心平のイキ顔に当てられて後追いをしてしまった。

「悠里、好き…だよ、事後に言うことじゃないかもだけど」

「ううん、僕も好き…嬉しい…僕でイってくれた…幸せ…」


 窓から差し込む光はぼんやりオレンジが濃くなって、爽やかさの中にも侘しさみたいなものが漂う。

 幸いにも賢者タイムの短い心平は、ウェットシートで悠里の尻周りを拭いてやる。

 自分の腹に悠里の精液が付いているなんて考えもせず、自身のが散ったのかと軽く掃除して寝転んだ。

「悠里くん、勉強頑張ってるね」

「うん…覚えることいっぱいで、充実して…る」

 本棚には真新しい教科書がぎっしり、机の上にもノートが置かれている。

 大学の偏差値からしてもレベルの高さは瞭然で、心平はねぎらいのつもりで悠里の後ろ頭を撫でてやった。

「実家には?帰らない?」

「バイト入れちゃってて…社員さんもバタついてたから、多めに出ることにしたんだ」

「そっか。なら夏休み、帰っておいでね」

「うん…母さんの料理、食べたいな…」

 悠里は心平の薄い胸に頬を付けて、ボソボソ呟く。

「…もしかして、ホームシック?」

「ちょっとね。僕、ひとりっ子だけど家で独りになることなんて無かったからさ、やっぱ、寂しいんだよね」

「そう…だよね…いつでも連絡してね、電話も」

 薄暗くなる部屋で、二人はちゅっちゅと唇をついばみ合った。
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