君は、裸の王子さま—イタズラ御曹司は気弱な幼馴染みが欲しくてたまらない！

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　そして…この日から、悠里は宣言通りお給料を自分のバイト代で賄うようになった。

　しっかり勉強してバリバリ働いて、心平を月１から週１呼べるくらいには稼げるようになった。

　悠里が店頭に立つようになってから彼目当ての客が増えたのだ。

　同級生にも触れ込んで、数回のワンコインお試しをしてみて良ければ契約、「僕も勉強の息抜きに体動かしてるんだ」なんて言えば若年層の客も押し寄せるようになった。

　幸司もホクホク、悠里はニコニコ、心平だけは「いつ食われるんだろう」と不安を抱く日々である。


　しかし勉強をして他愛無い雑談をして、それだけで悠里は満足していた。

　疎遠になっていた数年を取り戻したようで、絆を強固に出来て嬉しい。

　ラブへのステップとしてではなく、単純に親友になれたような時間が楽しくて仕方ない。

　けれどもちろん悠里は心平へのラブを忘れた訳ではなく、かと言って虎視眈々と狙う訳でもない。

　勢いでキスはしたものの、それ以上は心平の気持ちを聞いてからだと自分に言い聞かせている。

　それを守れてこその大人、ガキを返上して本物のトラップで心平をドキドキさせたい。


　ちなみに今のところ、悠里は抱きたいのか抱かれたいのかをはっきりさせていない。

　リードは悠里だしアタックしているから雄役をするのがベターなのだろうが、段々と「従えられたい」想いも生まれている。

　説得してくれた心平の頼もしさには惚れ惚れしたし、ジェントルな気遣いが出来る彼だからきっと優しく抱いてくれると信じている。

　男の排泄器で興奮するかはさておき、立場としてはこれが良かろうかと考えている。

　でも抱きたい気分の日もあるし、漠然とイジりたい日もある。

　時により変えるのも良いのかも、来るべきその日を心待ちにする。



つづく