上 下
12 / 107
1

12

しおりを挟む

「あはは」

「うふふ」

 温かい家庭の夕食風景、しかしテーブル下はピンクな空気だ。

 もみもみ、ふにふに、ころころ、悠里のしなやかな手が心平を弄ぶ。

「(味がしない…あー…悠里くんは、何の目的で……んー…考えることも出来ない…)」

 ジーンズの上からだというのに生々しい感触、免疫のない心平は昇天寸前であった。

「そういや心平くん、夏休みなんだけど」

「は、はい、」

幸司からの問いかけに、心平は平静を装い顔を向ける。

「家庭教師の時間、増やしてもらえないかな?」

「え、っと…」

「今が週1だから、週2くらいに。もちろんその分払うし」

「そ、そこまで頂くのは」

 日数を増やせば、その分だけ悠里と過ごす時間が増える。

 今は土曜日の夕方にお邪魔しているから両親のどちらかが在宅だが、平日の昼間などでは不在になる日もあるだろう。

 身の危険をヒシヒシと感じる、さすがに一線を越えてしまう可能性は避けなければならない。

 ゴニョゴニョと言い訳をり出していると、当たり前にそこに置いてある悠里の手がグッと急所を掴んだ。

「あッ⁉︎」

「どうしたの、心平くん?」

「い、いえ、」

「顔が真っ赤よ…体調悪い?嫌いなものでも食べちゃったかしら」

「大丈夫です、あの、」

 民恵は心平のコップに水を足してやろうと席を立つ。

 幸司もそのタイミングで冷蔵庫へ氷を取りに立ち、食卓はにわかに心平と悠里の二人きりとなった。

「…心平先生、父さんのお願い、聞いてくれるよね?」

こそこそと耳打ちして、陰嚢をたぷたぷと揺さぶる。

 意に反すれば潰される恐怖、心平はガタガタと震え始めた。

「…あの、」

「先生、父さんと母さんに、僕がされたこと、話しちゃおうか?」

「や、やめてっ」

 少し声を張ったので、戻って来た両親はキョトンと心平を見つめる。

「どうかしたの?気持ち悪い?」

「いえ…」

 元々が、心平に勝因は無かった。

 質を取られているし、玉は握られているし。

 気弱な性格の自分が反抗できるはずは無かったんだ、心平は幸司に

「家庭教師、増やしてもらって構いません」

と返事した。

 途端、股間の手は解けて、竿の上をすりすりと滑り始める。

 中はガチガチで、ファスナーまで張り詰めていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

処理中です...