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「えッ?純希?」

「手伝ってやるよ…クソ女も、こういうの期待してんじゃねぇの?」

「クソって、言わな…い、でェ…」

「それか、俺も一緒にシコるとか?クソ女が…ほら、とっととイって、褒めてもらえよ」

 デカブツを握り、ぬっちゃぬっちゃとローションを塗り広げる。

 これをいつかクソ女にぶち込むのか、嫉妬でおかしくなりそうだ。

「あ♡純希、あッ…やら、きもちー」

「撮ってんぞ、忘れんな」

「あ、どぉしよ、怒られちゃうかも、あ♡」

「嬉しいくせによ、」

 この録画は広瀬に渡す気は無い。

 もったいなくて、クソ女の興奮材料なんかにしてたまるか。

「はァ…♡純希、あ、じょおず、あア♡」

 広瀬は恍惚と少しの恐怖に怯えていて、いつになくセクシーだった。

 これをネタに俺もシコれたら良かったな、ローションを足して強さを誇示する。

「広瀬、お前、クソ女にはなんて呼ばせてんの?」

「だからクソじゃないって…なま、え?…えっと、ワンちゃん、って、呼ばれてるッ…」

「舐められやがって…時也ときや、あ?時也だろ、」

 名前を紡げば、ビクンと広瀬の腹が浮いた。

「あ、それ、やめて、」

「ん?時也?ん、イけよ、クソ女はこーゆーの求めてんだろ?」

「ひあッ…♡しらな、イッ♡」

もう「クソ女」呼びを訂正しなくなった広瀬は、首をぶんぶん振ってイき悩む。

「我慢すんな、なぁ、時也、」

「ひン……あー、ヤバい、イっちゃう、ごめん、純希の手で、」

「逃げねぇんだもん、シて欲しかったんだろ」

「違う、春妃さんの、」


 俺たち二人だけの領域に、クソ女の成分が入り込むことが腹立たしい。

 烏滸がましい、腐ったクソ女。

 そんなクソ女を慕って心酔している馬鹿が痛々しくて、でも愛しくて、本来なら俺の方が部外者なのに主役ぶる。

「時也、」

 首を伸ばして唇を求めたら、

「じゅん、きィ♡」

簡単に広瀬の声は俺の喉に落ちて行った。

「ん、ときや、」

「じゅ、ん、あ、あー♡」

「イけよ、俺の手でイけ、」

「んフ…純希、ごめん、ごめ、」

 この謝罪は色んな意味を含んでるんだろうな。

 付き合わせてごめん、想いに応えられなくてごめん、想いを知っていながら訪ねてごめん。

 乳を探す赤ん坊みたいにちゅっちゅと俺の唇をついばんで、目からは涙が溢れる。

 高揚して思考なんか後回しで、単純な快楽に溺れて何も分からなくなって。
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