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3月
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しおりを挟む「ひあ♡あ、なに、ん、あ、」
「ん、痛いか?」
「ちが、う、あ…痛気持ちいい、なにこれ、あ♡」
「あんまりされたこと無い?」
「無い、し、なんだろ、こんな、感じたこと、無いッ…あ、」
これまで交際して体を重ねた男性は愛花の小ぶりな胸は可愛がるにしても程々で、そこまで注力した者はいなかった。
彼女の人柄や愛らしさがあれば胸の大きさなど取るに足らぬ問題、しかし若さ溢れる男たちは安らぎよりも刺激を求めて他の女へと駆けて行ってしまったのだ。
「感度、上がってんやな」
「そう、なのか、な、」
「体って変わんねん。加齢とか妊娠出産とかでも。今まで何でもなかったトコが性感帯になったりすんねん、不思議やろ」、これは守谷が和田へ教えてくれた言葉である。
「せやろ…ん、ん、」
「豊さん、ちくび取れちゃう、」
「ぶッ…取れるかぁ‼︎なんでアイカちゃんは大人しうできへんねん、いや、それが魅力やねんけど‼︎」
「あんまり噛むから…」
「もうええ、ベッド行こ」
湯気で湿った前髪を両手で掻き上げて、和田はへたった愛花の腕を引いた。
「えぇー、もう?お湯勿体なーい」
「また後で入れるから!……今夜は泊まりや」
「あ、ラブホテルに泊まりって初めてです」
「…俺もや」
愛花はバスローブをガサツに着せられると抱え上げられ、ベッドへ下りると裾を整えているうちに視界が褐色の肌で埋まる。
「色々触るよ、正直に教えて」
「え、あ…んッ♡」
「ココ、ええのな、舐めるよ」
「ひッ♡やだ、あ、あ♡」
「ココは?」
「そうでも、ない、くすぐったい、」
「ココ…」
「うあ♡」
「ここはお勧め…股関節、」
「わアっ…やだ、あの、嫌なくすぐったさ、しんどい、」
「ほなやめよ……ココは?」
「んー…普通」
「足の裏は?」
「絶対くすぐったいですよ」
「ふーん……ほな、責めるなら脇・脇腹ラインやな、アイカちゃん、バンザイし」
「えぇ…ばんざーい……あフ♡」
「ん♡」
「んン、ん~……ふゥ…んッ♡」
恥ずかしがって、感じて、笑って、悶えて…和田は愛花の表情に逐一股間が反応して堪らなく滾ってしまう。
「可愛い…ごめんな、こないちゃんと性感帯持ってんのに放っといてもうて」
「いいです…あ、アぅ♡は…」
「なぁ、アソコも舐めてみてええ?」
「え、いや…美味しくないですよ」
「美味しさは求めてへん…照れ隠しが乱暴やねん…見せて、これこそ下手やけど…味、見せてな」
逞しい体が脚の間へ消えて行く。
にょきと出てきて太腿を掴む褐色の腕と愛花の肌の白さのコントラストが相反する物の交わりを象徴している様で、覗き見た彼女はそのエロティックさに目を閉じた。
「わ、あッ‼︎」
しかしすぐに柔らかく温かい湿り気を感知して目を見開いて、もぞもぞ動く黒々した髪の塊を捉えると途端に羞恥メーターの針が跳ね上がる。
「ふは…こないな味すんのな、不思議…初めてって楽しいなぁ」
「そこで喋んないで下さいぃ」
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