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「…っていう感じで言っちゃった…やっぱりショック受けてた。あの顔見たくないから我慢してたんだけどねー…でもオナホ扱いされるの面白くないし、私を満足させてるって勘違いさせ続けてるのも心苦しいし申し訳なくてね…難しいね、女って受け入れるだけだから楽だけど…もし自分が男でパートナーから『下手』って言われたら悲しいもん」
「せやな…話し合いやろうな、」
「うん…ディスカッションすればいいのかな」
「うちの龍ちゃんなんかはやりたいこといちいち口に出して説明してくれるよ、『ああします、こうします』言うて。寄り添う感じやな、あとうちをメチャメチャ虐めてくるかのどっちかや」
「わお♡」
届いたばかりの熱々のにんにくの唐揚げを箸で割り、醤油をかけてパクついた愛花は昼間からの猥談に今更だが赤面した。
唯のパートナーである葉山もこんな形でセックスの趣味趣向を披露されてるとは思うまい。
申し訳ないと思いつつもドラマのようでなかなかに興奮する。
「うちが抱いてやることもあるよ、前に見せたやん、騎乗位な。あれこそ一方的やけど…悦びよるよ」
「合意の上でだもんね、ユイちゃんはどんどん言っていく?」
「アドバイスやな、檄を飛ばすみたいな、んで褒める」
「あー…いいね、向上していくんだ」
「言いながらスれば?指示出してさ」
「うーん…それで改善しなかったら…相性ってことだよね?」
「まぁ…」
ただの恋愛ならばそれも当然選ぶ基準、しかし唯は愛花を想って
「いや、セックスだけが楽しみやあれへんから」
と方向転換して着地した。
「うん、そりゃもちろん……一緒にいて楽しいしね、仕事ぶりも尊敬してる…カッコいいし…でもエッチは…勿体ない」
「まぁニンニク食うてさ、今晩気張りや♡」
「ユイちゃんずるーい……美味しー…」
余談だが、この夜唯は葉山を寝かせなかったらしい。
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