泥より這い出た蓮は翠に揺蕩う

11・お約束のものです

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　これまでも夜間は安眠のためにピアスを着けさせていたが、今はいつでも授乳があるので24時間外しっぱなしだ。

　小さなフラストレーションは積み重なり彼女のメンタルをチクチク虐めているようだ。

「モヤモヤする？」

「なんでしょう、疲れたり…イライラしたりすると『これのせいだ』って転嫁しちゃって……囚とらわれてますね」

「長年体の一部だったんだ、そりゃ違和感は仕方ない……水蓮、そんなにおっぱいを揺らすなよ」

　これはおねだりかな、息子に布団を掛けてその大きな乳房を正面から鷲掴みにしてやった。

「きゃん」

「水蓮、」

「は、はい」

「もう床とこ上げだな？」

「ええ、悪露おろも無くなりましたし、普通の生活に戻ってよろしいと」

　質問の意図は分かっているんだろう？焦らさず言ってやる、

「うん…ならピアスを…結婚記念日に俺がやったピアスを着けなさい」

と見下ろして告げれば

「…！…は、い…いいんですの？」

と応えた彼女の乳首が俺の手の下で存在を主張する。

「セックス中は特別だ、あっくん息子が起きたら外せば良い。下着は水蓮が思う一番エッチなやつで…できるか？」

「はい、できますわ」

「夜泣きの間だから長くはできないけど…明日俺休みだし…疲れたら寝て良いから」

「寝ません、させて、下さいませ…」

もったりした話し方でそう言うと、早速彼女は床にしゃがみ込んで俺のスラックスの股間に鼻を付けた。

「おい、風呂入った後でだよ」

「でもあっくん息子寝ましたし」

「まだ晩飯食べてない」

「では食べながらで結構です」

「俺が結構じゃないんだけど…欲しがりだな」

「恐れ入ります…台所へ」

「褒めてないよ」


　結局というか彼女は食卓の下に入り込んで俺のモノをぱくり、俺は俺で口元をむにむにさせながら妻手製の夕飯を箸で摘んでは何度か落とした。

「ん、ん♡」

「変態、水蓮」

「はい、すみません♡」

「慣れたもんだな……美味うま…エッチな奥さん、この煮物美味いよ」

「ん、おほれいりまふ恐れ入ります」


　無駄撃ちは勿体ないからと寸前で止めて射精まではさせてもらえず、風呂に入って夜泣きに付き合って、息子が落ち着いたら改めて布団を敷いていた将来の子供部屋へと集合する。