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9・蜘蛛の巣
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しおりを挟む「どうした、」
「んッ♡見えない、方がッ、良いのか、とォ♡」
「どっちでも良いわ、水蓮、エロいおっぱいだな」
「あフ♡すみま、せんんッ」
「褒めてるんだ、喜べよッ」
「ありがとォ、ごじゃいましゅゥ♡」
なんという茶番だろう。
セックス中は「気持ち良いか」「気持ち良いよ」くらいの会話があれば充分だというのに、こんな演技じみたことをしてみては後から照れが追い掛けて来る。
貶したくないよ、そこまで俺だって完璧な人間じゃないし尊重し合う付き合いがしたい。
俺はひぃ様みたいに君を虐めることはできない、その代わりベタベタに甘やかしてそのエロさと色気に誇りを持てるようにしてあげたい。
俺の中で指針が定まった。
「可愛いよ、水蓮ッ…あ、気持ち良い、最高だ」
「はアッ♡あ、そんな、あ、」
「本当、ギュウギュウ締まってる、バイブの鍛錬の効果だな、イキやすいみたいだし感度も最高だ、」
「はずか、し、いッ♡」
「生きていく為に身体が順応したんだ、んッ♡上手なま*こだッ」
「やれすッ、たくろぉさまッ、」
酷くすれば悦んで手厚くすれば嫌がるのか、げに度し難い女心よ。
もといマゾヒストの心、一緒に自尊心を高めていけたら良いな、奥をカツカツ削っていくと次第にゴールの光が見えて来る。
「きっつ、あ、水蓮ん、あ、はー、」
「たくろ、ぉ、ざ、イっぢゃ、う、ごめんなざ、」
「良いよ、イけよ、我慢なんかするなッ」
「でも、あ、終わっぢゃウ、ごべんなざイっ」
ひぃ様との遊戯は水蓮が昇天するとお終いだったのだろうか。
年齢差などを考えると元気な時でもペニスバンドではあまり長時間のプレイはしてなかったのかもしれない。
この期に及んでまだ俺の方を悦くしようと動いてくれる彼女が健気で愛おしいな、クライマックスへ向けて腰に一層力が入る。
1回イかせたくらいで放してやるものか、ペニスバンドとは違う血の通った竿で負かしてやりたい。
これくらいの雄みは乱暴には入らないだろう。
「終わらん、まだ、ッあ、舐めんなよッ…男をッ、あ、本物ちんぽだぞ!」
「は、アッ♡♡♡あー、あッひギ♡だぐどぉざッ♡あ、ひあ、」
「水蓮、ずいれ、ん、あ、きつ、あ、イく、水蓮ッ、締めろ、なぁ、絞ってくれッ」
「ハァ、い、ん、んー」
言って本当に加減が出来るのか、ギチギチに締まって隙間が無くなった結合部はもうパズルのようにジャストフィットと言うのか可動区域が狭まった。
もうそこまで来ている、ほろほろに崩れそうな彼女の手首をがっちり掴んで体重を掛ければ痛いのだろう目元が歪む。
「あ、すげ、んッ♡ん、あ、あぁ、あー、すいれん、水蓮、愛してる、」
「愛、」
「あぁ、こうなりゃ付き合ってやる、君の過去も、未来も、俺たちの将来も、背負ってやる、んあッ♡一緒に、幸せにッ!なりたくないかッ?水蓮!」
セックス中の台詞なんてはっきり言って大袈裟で戯言だ。
50パーセントくらいで聞いていてちょうど良いくらいの綺麗事…だけどその気は全くのゼロじゃないし、セックス前に告げた通り覚悟がある。
交際ひと月でニップルピアスを見せる時に彼女は既に俺を巻き込む覚悟と過去を公開する覚悟をしていたのだ。
失敗すれば職場に居づらくなるような大博打を打ったんだ、俺のこの決意はむしろ遅いくらいだ。
「はひッ、じあわぜ、にィっ♡なりだ、あ、だぐ、あ、だめ、あ、あ‼︎」
瞳がきゅっと絞られて一瞬悲壮感でいっぱいになる。
けれど俺を見つめるその目はすぐに細くなり閉じられて、また開けば意地悪な表情をした俺を映していた。
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