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5・身分と情緒の上がり下がり
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しおりを挟む「水蓮…キレイだな」
脱衣所で臆せず丸裸になった俺は下着姿の彼女を褒め称え、ふくよかな胸と尻、そして引き締まった腰と脚をまじまじと観察する。
「痩せ型ではなくて」
「分かってるよ、グラマーだ」
「昔はスリムな方だったんですが…お恥ずかしい」
「ひぃ様に良いものを食べさせてもらったんだな、栄養が付いたんだ」
「は、い…」
かつての主人を褒めると彼女はそれも嬉しそうで、でも
「さ、脱ぎなさい」
と丁寧に命令してやると俺の雌に成り下がりサッとパンティを脱ぎ落とした。
そしてこちらに背を向けてブラジャーを外すとバストトップを腕で隠して振り向き、それなりの恥を顔色に載せて俺を興奮させる。
「恥ずかしい?」
「いえ、見えない方が良いのだろうと…でも…は、恥ずかしいです…当たり前じゃないですか」
「ピアス見せてくれたときはそこまでじゃなかったろう?俺に見られて興奮してたし」
「…全身はそれなりに恥ずかしいです。そこまで阿婆擦れではありま…いえ、恥の観点が…すみません、情緒が不安定で…恥ずかしいです……ぁ」
特定の人だけに見せていたとしてもそりゃ慣れないもんか。
抜群のプロポーションでも自信を持たない彼女の不安が大きくなる前に浴室へと連れ込んだ。
最大出力で噴出していたお湯は丸い浴槽を半分ほど満たしていて、換気システムが行き届いているのだろう『湯気で姿が見えない』なんて事態にはならなくて残念である。
多少はピアス付きの乳首を見なけりゃならない、また萎えたペニスを見せるのがそれこそ恥ずかしい。
さて体でも洗うかと青いスケベ椅子を引き出して置けば、
「拓朗さま、お掛けになって…下さい」
と身を落とした彼女が床へ跪く。
まるでソープだな、行ったことは無いがAVで見たことはある。
でんと座り開脚すれば彼女は「わぁ」と喜び
「ご立派ですわ」
とあからさまに褒めるもんだから可笑しかった。
「ん…洗ってくれるの?」
「はい、あの、胸は…我慢なさって下さいね」
「んー…薄目で見るわ」
「すみません」
数分のことだし外させても良いのだが、また過呼吸みたいになったら困る。
化粧をしているのに明らかに青ざめてひゅうひゅうと息する彼女は本当に死んでしまうのかと思ったのだ。
ここに救急車とか呼びたくないし人工呼吸とかAEDとか生命維持の責任を担いたくないんだよな、人としてどうなのという感じだがそれが正直なところだった。
「失礼しますね」
彼女は手の上で器用にボディーソープを泡立ててこんもりと盛って、俺の肩から胸・脇へと手を滑らせ塗りたくっていく。
「逞しいんですのね…うっとりしてしまいます」
「そうかな」
「がっちり、でも細身で…素敵ですわ」
「ありがとう」
精一杯腕を伸ばして背中に手を回せばピアスが膝に当たる、
「あ、すみません」
と恐縮するその顔は心から済まなそうで気の毒だ。
「いいよ、当たるくらい。そっち向こうか……なぁ…水蓮、おっぱいで体を洗ったことは?」
「……」
「教えてもらってないか?水蓮がボディースポンジになるんだ、背中ならピアスが当たっても大したことない」
「え、あの…」
嫌がったりはぐらかしたりしないからOKなんだろう、
「水蓮、俺の背中を洗いなさい、胸を使って」
と命を下せば彼女は一瞬眉を顰めたものの、ボディーソープのボトルを持って俺の背中側へと回り込んだ。
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