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12月・嫁が可愛いのでどんな夜も燃える
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しおりを挟む先の未来、ハロウィンパーティーの席で淫行を疑う部下の葉山に対し守谷は
「ぼけ、オレは待ったんじゃ。コイツが15の時から一緒に住んでんのに…我慢して我慢してミライの18の誕生日に入籍してん」
と言い返したが、あれは妻へのリップサービスであった。
実際にはそこまで我慢はしていない。
赤子の時から知っている13も年下の少女に、守谷の食指が動かなかったのだ。
しかし愛よりも情、夫という肩書を得たことでそれがやっと覆ろうとしていた。
つまりは守谷は妻に対して助平な気持ちを抱くことがここ最近増えてきていたのだ。
以前なら脱衣所で脱がれた下着を見ても目を逸らしていたが、最近では「ほう…」と触らずともまじまじ見つめるくらいはしていた。
台所に立つ未来の後ろ姿を見ては「抱き締めたらどんな感触だろうか」と想像するようになった。
廊下ですれ違う瞬間に尻を触ってみたい衝動に駆られ手が動いてしまうことがあった。
覗いたら、抓ったら、舐めたら。
彼女はどんな反応を返すのか、知りたい気持ちが高まってきている。
「…うん」
「まぁでも正直、いわゆる恋愛はしとらんね、オレら。嫁はん、ちゅーしとこか」
「……うん」
立ち込める湯気の中、二人は夫婦になって初めての口付けを交わした。
「ミラちゃん、キスしたことあるか?」
「…」
「あんのか、やられたな」
「……ハルくんや…5歳の時…」
「オレ⁉︎あー、あれか…戯れついてきてしたやつな、ふは…なんや、オレら純愛やんな」
「中学の時の同級生にもされたけど」
「あぁ?けしからんな、消毒や。来い」
「んっ♡」
逞しい腕で嫁を抱き寄せると飛沫が風呂の縁を濡らし、水音が立ったきり夫妻は静かになる。
守谷はちうちうと口を啄み、のぼせるまで二人は「ええか?」「ええよ」と気持ちを確かめ合った。
・
風呂から上がって浴衣で涼みながら、守谷は再度確認をする。
「キスが無いなら無いやろけど…エッチは?シたこと」
「…な、い」
目を伏せて唇を噛み、未来は少し体を強張らせた。
「さよか…よかったわ。ええか、子作りでも、慰みでもない。愛してるから抱く、夫婦のコミニュケーションな、今夜のはそれやから」
「ナグサミってなに?」
「……ええから!」
「わ」
和風に誂えた低いベッドに彼女を寝かせ、浴衣をはだけさせると仰向けの胸は形を崩し、突先だけがその在り処を示していた。
「かわいいよ、」
そう言って守谷は手を触れ、陥没気味の乳首に唇を付ける。
「ひゃっ…あ…」
唇と舌の感触もさることながら、高い鼻が湯上がりの肌にぐにぐにと刺さり、温かい吐息のフェザータッチに思わず声が漏れる。
守谷は嫁の反応を見ながら、摘んだり、噛んだり、舌で転がしたりを繰り返した。
「んっ♡…はァ…あ♡は…ハルくん、物足りんやろ…?」
「ん?んなことあれへんよ。ちっぱい可愛いやん、ほら、乳首勃ってきた」
「……ハルくん、むちむちした女の人が好きやろ?そういうDVD観てんの知ってる」
「え」
突然の嫁の暴露に、守谷は目を剥いてたじろぐ。
「ちょい、ミラちゃん!なに?オレの部屋見たんか⁉︎」
「ドア開けっ放しで出かけんのが悪いんやんか…18歳未満のうちの目の届く所にあんなん置いたらあかんやん」
「ひぃー…いや…恥ずい…趣味趣向バラされるんはちんちん見られるより恥ずい…」
白目になって体を起こし、未来も起き上がって頭をポリポリと掻きながら夫の顔色を窺う。
この頃の守谷は忙しさから短絡的なエロス、即物的なエロスを主食としており、目で見て分かりやすい巨乳ものでさっさと抜いて眠るのが日課となっていた。
もっとも、同居を始めた時から未来はAVの存在は知っていたから今更ではあるのだが。
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