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10月・嫁が可愛いので今夜は寝ない
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しおりを挟む翌朝。
息子が守谷の母と元気に起きてきて、「週末金曜日はおばあちゃんと寝る」と言い出した。
TVで映画を観せてもらい、普段できない夜更かしができて楽しかったようだ。
守谷は「オカンがいいなら、頼むわ」と返し、未来の顔を横目で覗いていやらしく微笑む。
朝食を済ませた守谷は、
「ほなね、ゆっくりしや、」
と見送りに玄関まで出て来た未来を労わる。
「うん…」
あまり寝ずに早番で出勤する主人を心配しているのは彼女も同じだった。
こっそり、行ってきますのキスをして、守谷が
「次の金曜は生理中やろか、ぎゅうして寝よな。したらその次の金曜は燃えんなぁ、声抑えなあかんでな、ミラ♡…行ってきます」
そう嫁の耳元で囁いた。
「!、あ、あ…は、ぃ、イッテラッシャイ」
寝不足だが実にスッキリとした気分で、しかし腰を摩りながら守谷は職場へ向かう。
「………」
「ママ、なに笑てんの?」
「え、」
女の顔で玄関に佇む母を、息子は不思議な顔で見上げた。
「ん?んー、金曜日が楽しみで♡」
そう笑った未来はすぐに母親の顔へ戻る。
つづく
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