嫁が可愛いので今夜は寝ない

茜琉ぴーたん

文字の大きさ
上 下
49 / 87
1月・嫁が可愛いので色んなシチュエーションで楽しめる

35

しおりを挟む

「ミラちゃん、姫始めしよ」

「なん…、ちょっと、ハルくん!」

 息子も母も居るリビングで守谷もりやは顔を真っ赤にして、ソファーに掛ける未来みらいへしな垂れかかった。

 姫始めとは本来はその年の初めての行い全般に使われる言葉であったが、近年では主に『その年初めての性行為』に用途が限定されがちである。

「物事のな、始めの事よ。な、ンっ、チューしよ、ミラちゃん、うん、」

「酔うてんのか…お屠蘇とそでこない…酒臭…」


 先ほど朝ごはんで雑煮やお節と一緒に出したほんの少しの日本酒で、守谷はベロンベロンに崩れてしまっていた。

「お父ちゃんに似て下戸げこやからなぁ。はぁ、私も夜更かしして紅白観たから眠いわな、二度寝するわ…いっくんも来るか?」

「うん、アニメ観ておばあちゃんと寝る!」

「うん、昨日の録画のな、ほなミラちゃんも昼まで休んだらええわ、正月は何もする事あれへんから、な、」

守谷の母は気を利かせ、そう言って孫を連れて寝室へ下がってしまった。

「ミラちゃん、な、今年初めてのエロい事しよ♡な、な、」

「え、ほんまに言うてんの…ちょ…えぇ…♡」


 夫はラブホテルの廊下を歩くように嫁の腰をがっしりと抱き、2階の寝室へ入る。

 本来は守谷は夜にしか性的なスイッチが入らないから、こんな事は滅多にないのだ。

 未来は一応用心でドアの鍵を回し、振り返ると酒臭い息を吐きながら舌舐めずりをする夫に囚われてしまった。

「ミラちゃん…さっきの雑煮…美味かったわ…ん、ミラちゃんのお餅も食うてみよかなー♡」

守谷はベッドへ嫁を組み伏してキスをしてから、その小さな胸を揉みしだく。

「クソほどおもろないねん…やっ…あ♡明るい…やだっ…」

 こんなに明るいうちからセックスをすることがまず無い。

 未来は自然光の芯からの明るさに恥じらいを覚え、守谷はその姿に堪らなく興奮していた。

「酒のせいやろな…ムラムラすんねん…あ、ミラちゃん♡下着新しいやん…これも姫始めやんな、パンツもか?見せて♡」

「正月は新しいもんを下ろすって…あ♡みんな新しいパンツ置いてたやろ?んっ♡くすぐった、い、」

転がる未来の服を剥ぎ取った守谷はすぐに下着姿にして、くんくんと鼻を顔から胸へ添わせた。

「ミラちゃん、俺も脱がして、はい、万歳ー」

「子供か…お酒…弱いねんから…もう…」

 家着を脱がせれば新しいパンツ、その中心は隆々と盛り上がっている。

「はァ♡ミラちゃん、触って…前みたいに、なぁ、そのちぃこいお手手で旦那のちんちん触ってぇな♡」

「もう人格が破綻はたんしてもうてるやんか…触らへん、もっ…あ、うわぁ」

前開きの社会の窓からポロンと覗く夫のソレは猛々たけだけしく、手首を掴まれた未来は仕方なく先に触れてやった。


「なぁミラちゃん、いっくんの前ではちんちんって普通に言うやんな」

「そら…うん、言うてるよ?」

「オレのは何で言われへんの?」

「は…ぁ…?」

突然の質問に嫁の頬がぽんと赤らむ。

「ち、ちゃうやんか、赤ちゃんとか子供のと…大人のは…」

「さよか?言える力があんねんから、呼んでくれてもええんやで~」

「あほちゃう……言わへんよ」

「オレをいっくんだと思うて、ほら、コレ何や?」

「ち……ちんちん…~~~あ、アホかぁ!」

「ひゃっはっは♡また今度言うてな、ミラちゃん…はぁ、どないしよか…あー、職場ごっこしよか?」

 職場ごっこ、それは互いを職場での役職で扱うというプレイである。

 未来は夫のことを『フロア長』、守谷は妻のことを『守谷さん』と呼ぶ、職場を同じくするカップル故に照れの少ない…あくまで自然なイメージ遊戯となっている。

 未来はクローゼットの戸に掛けた替えの制服のベストを取り、下着の上にワイシャツを着てその上から羽織る。

 守谷もワイシャツの上にベストを羽織り、下はパンツのままでネクタイは省略した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

パート先の店長に

Rollman
恋愛
パート先の店長に。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

処理中です...