嫁が可愛いので今夜は寝ない

あかね

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1月・嫁が可愛いので色んなシチュエーションで楽しめる

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「ミラちゃん、姫始めしよ」

「なん…、ちょっと、ハルくん!」

 息子も母も居るリビングで守谷もりやは顔を真っ赤にして、ソファーに掛ける未来みらいへしな垂れかかった。

 姫始めとは本来はその年の初めての行い全般に使われる言葉であったが、近年では主に『その年初めての性行為』に用途が限定されがちである。

「物事のな、始めの事よ。な、ンっ、チューしよ、ミラちゃん、うん、」

「酔うてんのか…お屠蘇とそでこない…酒臭…」


 先ほど朝ごはんで雑煮やお節と一緒に出したほんの少しの日本酒で、守谷はベロンベロンに崩れてしまっていた。

「お父ちゃんに似て下戸げこやからなぁ。はぁ、私も夜更かしして紅白観たから眠いわな、二度寝するわ…いっくんも来るか?」

「うん、アニメ観ておばあちゃんと寝る!」

「うん、昨日の録画のな、ほなミラちゃんも昼まで休んだらええわ、正月は何もする事あれへんから、な、」

守谷の母は気を利かせ、そう言って孫を連れて寝室へ下がってしまった。

「ミラちゃん、な、今年初めてのエロい事しよ♡な、な、」

「え、ほんまに言うてんの…ちょ…えぇ…♡」


 夫はラブホテルの廊下を歩くように嫁の腰をがっしりと抱き、2階の寝室へ入る。

 本来は守谷は夜にしか性的なスイッチが入らないから、こんな事は滅多にないのだ。

 未来は一応用心でドアの鍵を回し、振り返ると酒臭い息を吐きながら舌舐めずりをする夫に囚われてしまった。

「ミラちゃん…さっきの雑煮…美味かったわ…ん、ミラちゃんのお餅も食うてみよかなー♡」

守谷はベッドへ嫁を組み伏してキスをしてから、その小さな胸を揉みしだく。

「クソほどおもろないねん…やっ…あ♡明るい…やだっ…」

 こんなに明るいうちからセックスをすることがまず無い。

 未来は自然光の芯からの明るさに恥じらいを覚え、守谷はその姿に堪らなく興奮していた。

「酒のせいやろな…ムラムラすんねん…あ、ミラちゃん♡下着新しいやん…これも姫始めやんな、パンツもか?見せて♡」

「正月は新しいもんを下ろすって…あ♡みんな新しいパンツ置いてたやろ?んっ♡くすぐった、い、」

転がる未来の服を剥ぎ取った守谷はすぐに下着姿にして、くんくんと鼻を顔から胸へ添わせた。

「ミラちゃん、俺も脱がして、はい、万歳ー」

「子供か…お酒…弱いねんから…もう…」

 家着を脱がせれば新しいパンツ、その中心は隆々と盛り上がっている。

「はァ♡ミラちゃん、触って…前みたいに、なぁ、そのちぃこいお手手で旦那のちんちん触ってぇな♡」

「もう人格が破綻はたんしてもうてるやんか…触らへん、もっ…あ、うわぁ」

前開きの社会の窓からポロンと覗く夫のソレは猛々たけだけしく、手首を掴まれた未来は仕方なく先に触れてやった。


「なぁミラちゃん、いっくんの前ではちんちんって普通に言うやんな」

「そら…うん、言うてるよ?」

「オレのは何で言われへんの?」

「は…ぁ…?」

突然の質問に嫁の頬がぽんと赤らむ。

「ち、ちゃうやんか、赤ちゃんとか子供のと…大人のは…」

「さよか?言える力があんねんから、呼んでくれてもええんやで~」

「あほちゃう……言わへんよ」

「オレをいっくんだと思うて、ほら、コレ何や?」

「ち……ちんちん…~~~あ、アホかぁ!」

「ひゃっはっは♡また今度言うてな、ミラちゃん…はぁ、どないしよか…あー、職場ごっこしよか?」

 職場ごっこ、それは互いを職場での役職で扱うというプレイである。

 未来は夫のことを『フロア長』、守谷は妻のことを『守谷さん』と呼ぶ、職場を同じくするカップル故に照れの少ない…あくまで自然なイメージ遊戯となっている。

 未来はクローゼットの戸に掛けた替えの制服のベストを取り、下着の上にワイシャツを着てその上から羽織る。

 守谷もワイシャツの上にベストを羽織り、下はパンツのままでネクタイは省略した。
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