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0・今夜はパーティー
しおりを挟むとある飲食店の2階、家電量販店ムラタスタッフ有志による、とある会合が行われていた。
「いやァ、壮観だね、これだけ可愛い子が揃うと」
今回の飲み会発起人で最年長、チーフフロア長・嘉島が呟くと、同席の黒物コーナー長・笠置唯は酒を呷りながら
「チーフ、推しと握手できますよ。握るのは手だけですけど、コレ次第ではその先も付けますよ」
と手をお金マークにしていかがわしい斡旋をした。
唯は今夜ギャルメイクを施し、彼氏が選んだというロリータ服に身を包んでいる。
着いてすぐはとても大人しかったのに、自らタガを外すように呑み出すといつもの下衆い唯になってしまったのがもったいない。
「ここではいいよ、帰ってからいろいろさせて貰うから」
「うわー、いよいよや」
彼女がお金マークの輪に指を通そうとするのを制止して、嘉島は「すみません、この子にお水を」と店員に声をかける。
・
一方、白物・刈田美月と商品管理室・宗近知佳の同郷コンビはカウンターで並んで飯をかき込んでいた。
美月は女子高生風スタイル、知佳はリクルートスーツ姿で、共にギャルメイクである。
「美味いわ」
「ソースが美味い」
「コースじゃけって気取ってない所が好感ポイント高いわ」
「ほんまに」
「呑んじゃおうかなぁ♡」
「ミツキちゃん車じゃろ?」
「ハンドルキーパーおるから♡ハイボール頼も♡」
・
「私の顔、何か付いてる?新庄ちゃん」
元パソコンスクール講師・清里(旧姓・古賀)飛鳥はレジ・新庄陽菜子をキリッと牽制した。
「いえ、すみません、お顔をしっかり見せて頂けるのが初めてなもので…おキレイですね」
「あら、ありがと♡新庄ちゃんも可愛いギャルだね」
艶っぽく微笑う飛鳥はロゼ色のウィッグを着け、一方で最年少の陽菜子は自身の高校時代の制服で、リアルなギャルに仮装している。
法人事業部所長・清里潤は隣で飛鳥をジト目で睨みながら、
「先生、その化粧だと原型が分からないね」
とウーロン茶をすすった。
「もう所長、かわいいって言ってよ♡」
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