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おまけ
貝殻・前編
しおりを挟むある日の夜デートにて。
「どれにする?」
「普通の正常位かバックが良いなぁ」
「ダメよ、48手をコンプリートするんだから」
スマートフォンで『48手_図解』と検索してそれごと僕に託す、巴さんは今夜も好奇心に貪欲だ。
けれど自分ではどんな体位があるのか把握はしてないらしい。
ざっくりとした知識だけを頭に入れてあとは僕に丸投げという身勝手さである。
「コンプは無理じゃないですか?」
「どうして?そんなに難しいの?」
「…特殊な…アクロバティックなものもありますし」
「なら筋トレもしてみようかしら」
「んー」
それ自体は楽しく淫靡な遊戯であるのだが、体位決めになぜ僕が乗り気でないかと言えば…48手には口淫が含まれるからである。
僕はフェラチオが好きではない。
映像として観るのが苦手だしそれ以前にパートナーを虐めている感じが好きでない。
だから比較的普通のまぐわいから消化していきキワモノ体位ばかり残ってしまっているのだが、「本日はこれです、さぁ舐めてください」なんて僕は巴さんに言えやしない。
彼女は好奇心旺盛だからそれほど抵抗無く咥えてくれるだろうが、その姿を見たら僕はきっと萎えてしまう。
平時から最高潮までもう既に観測されてはいるが、萎びたソレを露わにしたくないという男の沽券に関わる希望は決してワガママではないはずだ。
「あとはどんなのが残ってるの?」
「こんな、のとか」
「わ、あ……ん?これはフェラチオね?これもひとつとして数えるのね」
「そうですね…これはしなくて良いでしょう」
合体じゃないからカウントしなくても良いだろう。
他の解説へ切り替えようとすれば巴さんが指を止める。
「これ、やってみましょう」
「嫌なんです、僕、こういうの」
「どうして?」
「ソレを口に含む際の女性の顔が好みではありません」
理路整然と伝えるのは冷たく感じられるだろうか、しかしこうもハッキリ言えば諦めてくれるだろう。
巴さんは興味に素直で強引なところもあるけれど、基本人が嫌がることはしない…はずだ。
「目を瞑ってれば良いじゃない」
「それ自体がなんか嫌なんですよ」
「でも私は経験してみたいわ」
「僕は無理です」
「あぁそう、」
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