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43(最終話)*
しおりを挟む「ぷはっ…あははっ」
「な、何よ、ご希望に添えなかったかしら?」
「いいえ、あはは…予想通りだな……はい、違う体位ね、試しましょう。何にしますか?」
「とりあえず、基本の48手はマスターしたいわね」
本当に探究心に真っ直ぐな人だ。
これは僕も張り切って付き合わねばなるまい。
「48手は基本ではありません」なんて進言も野暮ってもんだ、僕は彼女の好奇心のままに従順な棒であろう。
「じゃあ巴さん、うつ伏せになって」
「……こう?」
「はい………お尻、上げて、そう…上手です……ん、」
「わふッ」
脚を抑えられ抵抗できない状態からの指責め、亀みたいな巴さんは首にシワを寄せて振り返り僕を睨む。
「反応とか気にしなくて良いですからね、キャラクターも。思うままに、巴さんの素を見せてくださいッ…はー、キツい」
「なにッ…⁉︎あ、そんな、どこを…えぇ⁉︎それどこ…膀胱?やだ、悠希斗くん!」
「ほんっと、反応が残念だなぁ、残念で……可愛いなぁ、」
「やめ、ひあ、小休止よ、トイレ、あ、ぐりぐり、やめてぇッ」
まこと巴さんのリアクションは端的でムードに欠ける。
でもそんな彼女が慣れてきてイメージ通り色っぽく強気に誘ってくれる日が待ち遠しい気持ちも捨てきれない。
もちろん慣れずにずっとこの間抜けな実況を愉しむのも良いだろう。
僕は巴さんのこの可愛さを誰にもバラさないし共有したりなんかしない。
もし聞かれたって答えるもんか。
「わ、潮吹きだ」
「っ…やべでっで…言っだじゃなイっ…なによこれ…あふ…」
「その興奮のまま、しましょう、ゴム、ゴム、」
「え、えぇ⁉︎ひゃッ…あ、あー‼︎」
持ち越した快感は僕をぎゅうと絞って頑なで、脚は僕の腰に巻き付いてナマケモノみたいにがっちり貼り付く。
びくびく引きつる中、驚きとエクスタシーに我を忘れる表情、全てが美しく新感覚で愛おしい。
「巴さん、僕、巴さんのこと、すごく好きみたいです」
「あふ、ぞおッ、」
「元カレの気持ちも少し分かりますよ、お高くとまった巴さんが乱れる姿、凄くレアで優越感で満たされます、」
「なにお、それッ…あ、あッ」
「新しい顔、これからも見せて下さいね!」
「見せ、ひゃアっ♡」
常にマンネリにならないよう退屈させないよう変化を付けてやろう。
未知の部分があれば彼女はワクワクして「何をしてくれるのかしら」と僕から離れまい。
好奇心を刺激し続ければ互いに楽しんでいけるだろう。
やれやれ僕はそこまで性欲が強くないと自負していたがそうでもないのか強がりだったのか今になって盛りの時期が来たのか。
あらゆることを巴さんと試したいと探究心がばくばくと疼いている。
「巴さん、イキそう、」
「え、あ、うん、来なさい、準備オーケーよ!」
「……だからさぁー…あー出る、あー、あー……もぉ…」
「……やっぱ、脈動はよく分からないわね」
じゃあいずれは分かるように直で出してあげますよ。
そう言い残してシャワーへ向かえば、数分後に「悠希斗くん、さっきのがプロポーズだったら怒るわよ⁉︎」なんて風呂場へ突撃してくる彼女の頬は真っ赤だった。
「それも追々、」
「…ちょっとくらい、ロマンチックも体験させてよね」
「どの口が言ってんすか」
良いバランスでこれからもやっていきたいな。
今日も僕の巴さんは素直で不敵で気高くて…ちょっぴりポンコツだ。
おしまい
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