清純派彼女には秘密なんて無い、よね?

茜琉ぴーたん

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 とろとろの茉莉花のおかげで無事昇天、たぷたぷのスキンを腹に置けば彼女はうっとりとした眼差しでそれを眺める。

 もしかして飲みたい願望とかあるのかな、それは今度口でしてもらった時にでも聞いてみよう。

「いっぱい出たねぇ、空くん」

「ん…茉莉花が可愛いから…頑張っちまった」

「ふふ♡これ…ねぇ、もっと、掛けたりして良いんだからね」

「茉莉花の中でイく方が気持ち良いからたまにで良いや」

「ふふ~」


 ランジェリーが好きでエッチなことが好きな茉莉花は可愛い。

 でもこれ以上変態的な方向には走らないで欲しいな…せめて俺よりもエロくなるのは勘弁して欲しい。

 スキンを持ち上げぷらぷら揺らす茉莉花を横目に、もう打ち止めだろうと俺はパンツを穿いた。


「…私、空くんとエッチしてからどんどんエッチになってる」

「俺のせいか?」

「そうだよ、だってそれまでひとりエッチなんてしたことなかったもん」

「そうか…開眼しちゃったんだな」

 別に処女信仰なんてありゃしないけど、茉莉花が純潔のまま俺と出逢ってくれたことにひっそり安堵する。

 俺としてることを他の男として、こなれきった後で俺と付き合っていたら多分ここまで続かなかったと思う。

 熱い夜に悦びながらも「他の男に馴らされたのか」と嫉妬してしまうんだ。

 俺は茉莉花が初めてじゃないのに自身を棚に上げて内心責めてしまうんだろう。


「…茉莉花、出逢えて良かった」

「え、何、どこか悪いの?」

「何のフラグでもないよ……おやすみ」



 その夜、茉莉花の腕の中でふわふわとした気持ちの良い夢を見た。

 寝る時は俺が抱いていたはずなのに、起きたら茉莉花に抱かれていて可笑しみを感じる。


「(俺が初彼氏じゃなくても、案外続いてたかもな)」

 彼女の人柄が好きだからどんな形でも離さずにいられたりして。

 意味の無いないもしも話はまばたきして忘れてしまって、

「まりかぁ♡」

ほんのり汗ばんだ胸元に顔をうずめた。



つづく
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