上 下
8 / 59
1

8

しおりを挟む

 時間が経てば茉莉花も落ち着いてきて、俺の目も慣れて背中を摩ったり出来るようになった。

「…大丈夫か?」

「う、ん……あの、あのね、私、……か、可愛い下着、こういうの、好きなのっ」

「あ、そうなのか、うんうん、良いじゃん」

「…空くん、平気?」

「平気の意味が分からんけど…俺からするとセクシーだよ。首の花は可愛い」

「そ、う?可愛い?」

「うん、魅力的だと思う」


 茉莉花からすれば決死の告白だったのだろう、俺が肯定すればへなへなと力が抜けたようだ。

 はらりと布団を下ろして改めてのお披露目、細身だから肉感的なセクシーとは違うのだが過分な肉が無いその太ももが俺は凄く好みである。

「良かったぁ~…変態だと思われたら嫌だなって…隠してたの」

「変ではないよ…あ、もしかして、いつもこういうの着てんの?」

「い、いつもじゃないよ、繋がってるのはあんまり…休みの日とか、見えない時だけ…」

「普通より派手な下着を、着て過ごすのが茉莉花の楽しみってことかな」

「うん、そうなの…」


 その後途切れ途切れに聞いたことを総合すると、茉莉花はランジェリーを収集して身に着けるのが趣味なのだそうだ。

 そこにセクシャルな意味合いはほぼ無くて、ただ自分のテンションが上がったりモチベーションアップに繋がるからとこっそり楽しんでいるらしい。


「初めは、仕事着のタイトスカートにパンティーラインが響いて、それを先輩に指摘されてね、響きにくいレースのとかTバックとかに替えたの。どうせなら揃えちゃおってブラも替えて、そしたら…戦闘服みたいな、空くんには分かんないだろうけどなんか強くなった気持ちになるの」

「化粧みたいな感じ?」

「似てるかも…それよりもっと、見えない所で護られてる感じが心地良くて…どんどん集めちゃってるの。下着は別で洗ってるから、気付かなかったでしょ」

「うん。そういや靴下以外の茉莉花の下着、見たことねぇや」

 上辺だけの付き合いをして来たつもりは無い、セックスだって喧嘩だってそれなりにしたしその都度話し合いを重ねたものだ。

 ただ本人が隠すものを暴く必要は無いし親しき仲にも礼儀ありと言うし、本人がひた隠しにする趣向は知らなくても良いと思っていた。

 まぁ今回は暴いてしまった訳だが。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?

春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。 しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。 美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……? 2021.08.13

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...