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しおりを挟む時間が経てば茉莉花も落ち着いてきて、俺の目も慣れて背中を摩ったり出来るようになった。
「…大丈夫か?」
「う、ん……あの、あのね、私、……か、可愛い下着、こういうの、好きなのっ」
「あ、そうなのか、うんうん、良いじゃん」
「…空くん、平気?」
「平気の意味が分からんけど…俺からするとセクシーだよ。首の花は可愛い」
「そ、う?可愛い?」
「うん、魅力的だと思う」
茉莉花からすれば決死の告白だったのだろう、俺が肯定すればへなへなと力が抜けたようだ。
はらりと布団を下ろして改めてのお披露目、細身だから肉感的なセクシーとは違うのだが過分な肉が無いその太ももが俺は凄く好みである。
「良かったぁ~…変態だと思われたら嫌だなって…隠してたの」
「変ではないよ…あ、もしかして、いつもこういうの着てんの?」
「い、いつもじゃないよ、繋がってるのはあんまり…休みの日とか、見えない時だけ…」
「普通より派手な下着を、着て過ごすのが茉莉花の楽しみってことかな」
「うん、そうなの…」
その後途切れ途切れに聞いたことを総合すると、茉莉花はランジェリーを収集して身に着けるのが趣味なのだそうだ。
そこにセクシャルな意味合いはほぼ無くて、ただ自分のテンションが上がったりモチベーションアップに繋がるからとこっそり楽しんでいるらしい。
「初めは、仕事着のタイトスカートにパンティーラインが響いて、それを先輩に指摘されてね、響きにくいレースのとかTバックとかに替えたの。どうせなら揃えちゃおってブラも替えて、そしたら…戦闘服みたいな、空くんには分かんないだろうけどなんか強くなった気持ちになるの」
「化粧みたいな感じ?」
「似てるかも…それよりもっと、見えない所で護られてる感じが心地良くて…どんどん集めちゃってるの。下着は別で洗ってるから、気付かなかったでしょ」
「うん。そういや靴下以外の茉莉花の下着、見たことねぇや」
上辺だけの付き合いをして来たつもりは無い、セックスだって喧嘩だってそれなりにしたしその都度話し合いを重ねたものだ。
ただ本人が隠すものを暴く必要は無いし親しき仲にも礼儀ありと言うし、本人がひた隠しにする趣向は知らなくても良いと思っていた。
まぁ今回は暴いてしまった訳だが。
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